[連載]ハリウッド版「あの人は今!?」

子役から円熟味のある俳優へと成長した『E.T.』のエリオット

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2000年代前半は痩せてたのに……

――夢中になった映画やドラマに出演していた、あの人。パタっと見なくなったけど、やっぱり気になる~!! そんなアナタのために、サイゾーウーマンの海外特派員・JULIEが、噂のあの人の仕事からプライベートまで、現地で情報をかき集めてきました!

■今回のターゲット
ヘンリー・トーマス(『E.T.』のエリオット役など)

 地球外生命体(E.T.)と少年の心温まる友情を描いた、スティーヴン・スピルバーグ監督のSF映画『E.T.』(1982)。世界中で大ヒットし、社会現象にもなった同作で、E.T.と心を通わせ、感覚を一心同体させた10歳の少年エリオットを演じたのがヘンリー・トーマスです。無垢で素直、そしてとてもパワフルな演技力を持ち、観客をファンタジーの世界に連れ込んだヘンリーは、ハリウッドを代表する天才子役としてその名を歴史に刻み込んだのでした。

 8歳の頃、テレビの教育番組で「俳優業」という仕事があることを知ってから、役者を志すようになったというヘンリーは、地元のミュージカル舞台で経験を積んだ後、『Raggedy Man』(81)で映画デビュー。この映画がきっかけとなり、2作目となる映画『E.T.』への出演が決定し、あっという間に子役として頂点に立ったのです。

 『E.T.』公開後、急にチヤホヤされるようになったヘンリーを見て、両親は彼が調子に乗ったり、悪いことに染まらないよう、必死になったそう。「すべてのことに感謝しなさい。感謝の気持ちを忘れては決していけません」「物は大切に使いなさい。何か欲しければ、今あるもので作れないか考えてみなさい」と、口すっぱく教えられたとヘンリーは振り返っています。そのおかげで、妹役を演じたドリュー・バリモアのように道を外れず、子どもらしい生活を送ることができたのでした。

 ヘンリーは『E.T.』の後、故郷のテキサスに戻りましたが、オファーがひっきりなしに舞い込んだそうです。中にはすごい役もあったそうですが、ヘンリーは「背伸びせず、自分らしい普通の子どもの役を演じる」道を選びました。しかし、『E.T.』のイメージが強すぎるため、そのうち映画出演のオファーはゼロに。ヘンリーも学校生活が楽しくオーディションに行くのを面倒に感じるようになり、次第に映画界から離れていったのです。

 普通の高校生になったヘンリーは、学校に通いながら、家のペンキ塗りの手伝いをしたり、ギターに興味を持ち自分で作詞作曲したり、ビデオレンタル屋でアルバイトも経験。嫌なことを言う客も多かったそうで「君って 『E.T.』に出てた子だろう? 今はこんなところでバイトかい。なぁ、『E.T.』のビデオを持つ君を写真撮ってもいいかい?」と何度も言われたそうです。ヘンリーは「ムッしたけど、でも他の人が滅多に経験できないことをしたということを誇りに思ったりもしたね。普通のティーンとして生活してたからこそ、気づいたことは沢山あった」と語っています。そして、このビデオレンタル屋でのバイト経験が、ヘンリーの俳優業への情熱を呼び戻すことになったのです。

 「ハリウッド映画に出たい」という気持ちを強く持つようになったヘンリーは、進学した大学を中退し、本格的に役者活動をする決意をします。すぐに、ブラッド・ピット主演の『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』(94)で主要キャラクターに配役されましたのですが、その後は低迷。ヘンリーいわく「大作で役を得るのは大変だから、インディペント映画に狙いを定めるようになった」そうで、そのうち「インディ映画のAリスト俳優」として認識されるまでになりました。

 インディ映画で経験を積み、演技力に磨きをかけたヘンリーは、2000年を過ぎるとハリウッドで実力が認められるようになり、作家コーマック・マッカーシー原作の名作『すべての美しい馬』に出演。コーマックの大ファンだというヘンリーは、とても強い意気込みを持ち撮影に全てをぶつけたと振り返っており、主役を演じたマット・デイモンを超える高い評価を得ました。02年には、マーティン・スコセッシ監督の『ギャング・オブ・ニューヨーク』に出演。05年からは、テレビ界に顔を出すようになり、人気ドラマ『FBI 失踪者を追え』『CSI:科学捜査班』などにゲスト出演しています。

 ヘンリーは俳優業の傍ら、10代の頃から始めた音楽活動も続けており、バンドを結成したこともあります。メジャーデビューまでは至らないものの、ギターの腕前はなかなかのもので、今も時々ライブハウスで演奏しているそうです。

 E.T.との別れのシーンで、全世界を感動の渦にまいた愛らしい少年も、もう39歳。2度の結婚を経て(07年より法的別居中)、一児の父親にもなりました。子役から俳優へと見事成長したヘンリーは、辛口で知られる多くのアメリカの映画評論家から「演技力、実力、ルックス、どれをとってもパーフェクト」と大絶賛されています。ヘンリーが再びブレイクする日も、そう遠くはなさそうです。

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