[連載] ドルショック竹下の「ヤリきれない話」

女に生まれたからには、一度は味わいたい……童貞食いの思わぬ末路

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(C) ドルショック竹下

 汚れを知らない乙女にイケナイことを教え込む、いわゆる「処女食い」は少なからぬ男性にとってドリームと言われております。ではその逆の「童貞食い」は果たしていかがなもんでしょうか。

***

 22歳の夏。ある程度の経験人数をこなした私は、とある願望を抑えきれずにいた。

「童貞が、食いたい」

 当時、私が主な狩り場としていたのは出会い系サイト。そこで出会う男たちとのセックスは、数をこなすにはおあつらえ向きに手軽だが、ときめきや精神的な昂揚といったものに欠けていた。会話もそこそこにホテルに向かい、ヤることヤッたらハイさようなら……そんな作業を繰り返すたびに、経験が少なかった頃に感じていた昂揚感を懐かしく思うようになった。一体どんな相手とすれば、あの脳天を貫くがごとき興奮を得られるだろうか。

 そこで私が出した答えが「童貞」だった。女性器も間近で見たことのないような童貞となら、未知の領域に侵入する彼の興奮に合わせて私も昂揚することができるのではないか……。そうと決まれば話は早い。私はさっそく、当時隆盛を極めていた某巨大掲示板に「童貞の男子高校生集まれ!」というスレッドを立て、イキのいい童貞を集めることにした。「私も童貞君と遊びたい」という悪友、そしてスレッドに現れた同志の女性の協力もあってトントン拍子に童貞は集まり、数カ月後には晴れてオフ会を開催する運びとなった。

 メールで連絡を取り合って当日。果たしてどんなブサイク男子が集結するか戦々恐々としていたが、集合場所に現れた8人は納得の面子だった。オタクっぽい子や残念な感じの子もいるにはいるが、思わず食指が動くような美少年もいる。オフ会の開催に尽力した私含む女性陣3名も、口の端からこぼれる笑みを隠せずにいた。

 まずはファミレスで食事を兼ねた自己紹介タイム、そしてボウリングでフリータイムと完全ノンアルコールの健全オフ会。だがその水面下で、女性陣3名による不健全極まりない「第1回・誰がどの童貞を食うかサミット」がアイコンタクトにより行われていた。私より1歳上の悪友Aはフィーリング重視、顔は普通だが頭の回転が速い秀才くんを。掲示板でのやりとりから参加することになった同志女性のNちゃんは、エロさ重視で森山未来似の美少年を。そして私はといえば当然、その場にいた一番のイケメンであるジャニ系のSくんを食う、ということで全会一致したのである。

 ボウリング終了後にオフ会は一旦解散。その後、それぞれがお目当ての男子にメールで連絡を取って落ち合うことになった。おあずけとなった童貞高校生たちのガラスのハートを傷つけないようにという配慮である。私とSくんは別々に新宿へと移動し、紀伊国屋書店前で待ち合わせた。

 さて、「サッカー部」でありながら「有名私大の受験を考えている」という、高校時代モテから一万光年ほど遠ざかっていた私からすると神レベルのモテキャラであるSくん。そのスペックといいジャニ系の外見といい、とうにヤリチンと化してても不思議ではないが、本人曰く「緊張しちゃって女の人とうまく話せない」とのこと。暮れなずむ新宿の街を歩きながら、女の子と付き合ったことはあるかと聞くと

「一度同級生と付き合ったけど、恥ずかしくて喋れないでいたら距離ができちゃった……」

 なんという甘酸っぱさ! なんというSweet 18 Blues! 普段「ワリキリ即ハメ」などというフレーズを頻繁に使用する自分が恥ずかしくなってくる。失われた青春を取り戻さんとデートを楽しんでいると、突然意を決したように私の手をとって、ラブホ街へと歩き始めるSくん。耳は真っ赤。「やだ、こんなに純情なのに頑張ってリードしてくれるなんて……」私のパンツの股布はこの段階で早くもつゆだくである。

 はやる気持ちをなんとか制御して、安めのラブホにチェックイン。エレベーターでは、「G(重力)が解けたらイッちゃうんじゃないか」と思うほどに高まる興奮。ドアを閉めたら、堰を切ったように服を脱がし、むさぼり合う――ん? なんか勢いが弱いぞ? 童貞ってもっとこう、痛いくらいにパイオツにむしゃぶりつくもんじゃないの?

 ベッドの上で離陸を待つばかりだった私は、明らかに拍子抜けしていた。というのもSくんの愛撫が予想以上にソフトだったからである。男性誌のHow to セックス記事などに洗脳されたのだろうが、それまでの「前戯前前戯」で脳内麻薬が出まくった私には、実戦未使用のジェントルタッチなど一切通用しなくなっていた。

 それならこっちが、と攻守を交代し、Sくんの下半身に顔をうずめるも、ここでも再び予想外の事態。ついさっきまであったはずの青くて硬い熱帯バナナが、緊張で萎えてしまっていたのだ。時間をかけた「リップサービス」でなんとか挿入を果たすも、ハットトリックはおろか、1ゴールも決められないまま試合終了。

 ホテルを出、すっかり日も暮れた花園神社の境内で「そろそろ帰ろっか」と言いかけたその時、Sくんは言った。「家、泊まれないかな?」

 私は凍りついた。スポーツマンらしく雪辱を決意したSくんからの申し出、嬉しくないこともなかったが、何を隠そう当時の私は男と同棲中。さすがに無理な相談である。

「え、あー、あの実は私、男の人と住んでるんだよね」

 歯切れの悪い返答に彼の表情は一転。そしてあろうことか、Sくんは大粒の涙をポロポロとこぼし始めた。おそらく彼の中では「セックス=恋愛」という公式がガッチリできあがっていたのだろう。一方の私はといえば、あわよくば性奴隷にしてやろうというハラはあっても、交際する気はさらさらない。

 初めこそ「泣かないでよ」と優しく頭を撫でるなどしていた私だが、蒸し暑い夏の夜、ひと気のない神社の境内、泣く童貞……。時間が経つにつれ目の前にある現実の居心地の悪さに耐えられなくなってきた私は、黙って神社の砂利をいじくり倒し、挙句の果てはタバコを吸いながら心の中で「早く泣き止めよ」と悪態をつく始末。

 ようやく泣き止んだSくんが言葉もなく歩き始めたのは、それから実に2時間後。私にとっても、彼にとっても長い長いロスタイムとなった。

ドルショック竹下(どるしょっく・たけした)
体験漫画家。『エロス番外地』(「漫画実話ナックルズ」/ミリオン出版)、『おとなり裁判ショー!!』(「ご近所スキャンダル」/竹書房)好評連載中。近著に「セックス・ダイエット」(ミリオン出版)。

『SWEET 19 BLUES』

男子高校生と甘酸っぱいことしてぇ~!!

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