[女性誌速攻レビュー] 「CanCam」11月号

異変! 腰かけOLのバイブル「CanCam」が”働くこと”を勧めているぞ

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「CanCam」(小学館)2010年11月号

 今月の「CanCam」の特集は「かわいいレディに、秋はなる」。また微妙な言い回しで、印象には残りますが、「CanCam」に関しては内容が特集名に勝ったことなないぐらい、特集名頼り。年がら年中、フリフリのスカートやら、ツインニットやらを紹介しているので、中身が大きく変わることがないんですよね。それでも一時期は赤文字系トップを走り、その時代を支えてた妙齢モデルたちをごっそり「AneCan」に移動させ、誌面で結婚式実況中継までさせてりゃ、「CanCam」の衰退も免れません。そういった事情があるのかないのか、今月号はやたら「働くこと」を前面に押してきている「CanCam」。その割には「『結婚』新方式」という特集もあるようで、まさに複雑な乙女心を表してるってことでしょうか?

<トピック>
◎かわいいレディに、秋はなる!
◎転機をモノにする! 1か月コーディネート
◎CanCam世代の「結婚」新方程式

■文字にしなきゃいいものを

 ますは「かわいいレディに、秋はなる!」です。「CanCam」10月号で提案してくれた、好感度レディとミーハーレディが再び登場し、この秋買っちゃったものを大公開してくれてます。で、10月号をすりぬけてしまった読者に、その2つのタイプを説明してくれているのですが、

好感度レディ:品よく見えて女のコらしい、かわいいスタイル大好き! でもキレのいい辛口ディティールをピリッと効かせる…それが今ドキな”好感度レディ”なのデス!

ミーハーレディ:トレンドアイテムをバランスよく取り入れて、きれいめ通勤コーデも楽しむ読者の代表がミーハーレディ。秋はより大人っぽく、賢いオシャレにシフトしてます!

 ということなのデス! あ、すみません。好感度レディに便乗してかわいく言ってみたのですが、好感度が逆に下がってしまいました。「CanCam」を読み始めてすでに10年以上経つのですが、本当に「CanCam」的世界観と活字の相性の悪さをまざまざと感じさせられますね。なんでしょう……言葉にしなければキレイなまま共有できる世界観を、活字にして他人に説明するほど本質から離れていく感じというか。「なぜ菊池桃子は今でもアイドル然としているのか」ということを、説明しているときのざらつき感とほぼ同質ですね。って、分かりにくい例えですんません。

 で、今月号のファッションページは、基本「キャメル」押しです。これも毎年押しているような……。時々、「もうおばちゃんの下着の色じゃん」というのが出てきますが、これも「ベージュ」じゃなくて「キャメル」。秋以降はベージュがキャメルになる、これ「CanCam」的には鉄則なので、みなさんも覚えてくださいね!

■仕事ととは、兎にも角にも服のことなり

 「AneCan」に「結婚」という得意分野を譲渡したのでしょうか、今月の「CanCam」は「仕事」を盛り込んできてます。「『会社の私』を更新する! NEWSな通勤服、できました!」「『かわいく働く』コレって、大事」(RD ルージュ ディアマンの広告)、「働く『かわいいレディ』急増中」などときて、「『会社の自分』が華やぐ! 秋トップス5days」。それによりますと、「月曜日はリボンブラウスでテンションアゲて、気合いを入れヨ♪」「火曜日は3Dシャツで”デキる女”を気どって!」「水曜日はスモーキーカラーで大人の女を目ざしましょ!」「木曜日はゆるニットで流行鮮度を盛る!」「金曜日はキメ打ちセットで、きちんとかわいい私を演出」だそうです。平和~♪ 尖閣諸島が中国領土になっちゃおうと、北朝鮮がキム・ジョンウン氏のものになっちゃおうと、「CanCam」を読んで洋服のことだけ考えていたら、世界平和が実現すると思えるからステキ。

 そして、さらに女の子に夢を見させてくれるのが、「転機をモノにする!1か月コーディネート!」。土屋巴端季演じる事務職系OLちゃんが、勤めている会社が外資に買収され、いきなりプロジェクトチームに大抜てきされるところからスタート。社内公用語が英語なために慌てて英会話に通ったり、仕事が忙しくて彼氏に振られたりしていますが、服装はいっつもバリバリのキャリア系で決まってます。そして、大きなミスをして怒られて、転職活動をし、採用通知ももらったのに、「初めて仕事に”ワクワク”してる」と採用を蹴る、という超ドリーミングストーリーです。何の努力もしてないのに、プロジェクトチームに抜てきされる、という指摘はツッコむだけ野暮なので気をつけてくださいね。

■結婚させないための特集?

 そして、巻末の「CanCam世代の『結婚』新方程式」という企画がまた夢見る女の子を量産すると思いきや……19~26歳の男女それぞれの座談会を行い、結婚への意識の違いをあぶり出す始末。そして、夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美センセーに、「(男は)結婚への漠然とした恐怖」があるとご指摘させておいて、「女性からプロポーズするのもあり」「結婚を怖がらないで」と語りかけて終了。え、どのあたりが「新方式」? 女性からのプロポーズのこと? 「an・an」が遠く昔から言っていることなのに……。まるで結婚したくなくなる座談会の内容と、編集意図が見えにくい企画でした。

 というわけで、今月の「CanCam」は現実とファンタジーが入り混じったような内容。一言で片づけるなら、「ま、秋ですし」ってことでしょうか。中途半端に物思いにふけってしまったのでしょうね。ちなみに来月号は「もっと!『かわいい』っていわれたい!! 絶対かわいくなる魔法」ということで、ファンタジー色が強くなりそうです。

「CanCam」

火曜なのに3Dシャツ来てない……てか3Dシャツってなんぞ?

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