[女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」11月号

ハロウィンにかこつけ、夫とコスプレを楽しむ”ラブママ”の日常とは?

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「I LOVE mama」2010年11月号(イン
フォレスト)

 「I LOVE mama」ほど、書店によってバラバラのジャンルに置かれている雑誌はありません。ある書店ではOL向け女性誌コーナーにひっそりと、またある書店では「KERA」(インデックス・コミュニケーションズ)や「ラブベリー」(徳間書店)などデコ表紙のティーン向け雑誌に紛れて。意外にも育児系に置かれていたのを見たのは、銀座の有名書店が初めてでした。「ひよこクラブ」(ベネッセ)や「プレジデントファミリー」(プレジデント社)と並んで置いてある「I LOVE mama」。タイトルに「ママ」があるにも関わらず、この違和感って一体……。「名教師が我が子に買った勉強道具」(「プレジデントファミリー」)や「初めてのあんよ日記」(「ひよこクラブ」)などの隣で「ひとりのオンナからひとりの聖母になる」というキャッチはあまりにもアバンギャルド。ギャル? ファッション? 育児? ……書店員さんを困らせ続けるクロスオーバーな「I LOVE mama」の明日はどっちでしょうか。今月もそんな”聖母(マドンナ)たちのララバイ”をのぞき見させていただきます。

<トピック>
◎ラブママ横断ウルトラトレンドファッションQ&A
◎美ママには詐欺メイクがある
◎お願いキャラ弁ランキング

■ギャルママファッションにおける”くにえ”現象とは

 ようやく暑さも和らいで、本格的に秋突入。「I LOVE mama」も22ページを割いて秋色ファッションの特集です。ギャル服と聞くとデーハーで露出高めなモノををついつい想像しますが、「I LOVE mama」においてのファッションは、全てがハードル低めに設定されています。そこそこにトレンドを押さえ、価格はガッチリと抑え、去年モノもフル活用。

 今号では読者からの疑問に答えるという形で、ページが構成されています。例えば、「豹柄で大阪のおばさんみたいにならないコーデが知りたい」という質問には、「ヒョウ柄ミニで大阪オカンを回避!」と回答。「ノルディックって”北の国から~”みたいになりますよね」というお悩みには、「ノルディック柄はMIXカジュアルコーデで田舎っぺを回避!!」とか。「ビバ・カジュアルで強力に”くにえ(田中邦衛)”な印象を阻止!!」という後押しまで。

 また産後のたるんだ体を隠すため、”サギ”ファッション項目も充実。大きくなったお尻をサギるには「楽ちんレギパンとギリ丈コーデ」並びに「ミリタリー柄」がベスト。たくましい脚には「フリンジブーツとロングカーデの揺らし作戦」が有効。二の腕がおっかさん級な貴女には「おしゃれにポンチョで神隠し」と。レギンスと聞いてもいまいちピンとこないレベルの筆者にも「あなる~(”あ~なるほど”の意)」と思わせるこの分かりやすさ、魅力的。キャッチの分かりやすさは、ギャル対象の雑誌には不可欠です。

■美ママ的コスプレ論

 いつの間にやらやってきて、今やすっかり国民行事のような顔をしているハロウィン。ママ&ちびコにとってハロウィンは、クリスマスの次にアガるイベントのようです。その理由とはズバリ仮装。「ラブママヒミツのハロウィンパーティにご招待」では、ちびコたちのかわいい仮装や、ハロウィンスウィーツレシピを紹介しています。不思議の国のアリス、ピーターパン、シンデレラにティンカーベル……ママ&ちびコの潜在意識にハロウィンを刷り込んだのは、どうやら浦安のネズミのようです。

 ハロウィンとは元々家の周りをうろつく悪霊を退散させるため、お化けの格好をして騒ぐというお祭りだそう。大抵は子どもを仮装させるのですが、盛り大好きな美ママたちが黙っているわけありません。”ママもハロウィン仮装で盛り上がらNIGHT”とママたちもちびコに負けない仮装を披露しています。

 しかし雌ヒョウ、赤ずきんちゃん、シンデレラ、魔女っ子、ミツバチ、メイド、シスター……これって、ハロウィンというか単なるコスプレですよね? さらにコスプレ大好き美ママが、日常生活におけるコスプレ効果についての考察まで語っております。「我が家にとってのコスプレは、日常から飛び出すための媚薬(中略)今やパパの方から”今夜はナースで”ってご指名がかかるくらい。希望通りにセクシーナースでお出迎えすれば、熱い夜は約束されたも同然」。常日頃節約を旨とする美ママたちですが、ついに自宅内イメクラまで出現するとは……。「マンネリ期を迎えた夫婦はぜひお試しあ~れ」とアドバイスしていますので、ご興味のある方はぜひ。

■ライム感溢れるパパメール

 今宵もナースでアツアツの美ママ一家。そんな仲良しっぷりをさらに曝け出しているのが、「このメールをロック♪ 私の胸キュンメール初公開」です。携帯の受信ボックスに残る、消せない保存メールをどーんと公開しています。From親友バージョンもありますが、主なものはパパからのラブメール。これを読んでいて気付いたのですが、パパからのメールを数珠つなぎにしていくと……なんと、ラップが出来上がるではないですか!

「今日は飯食わないでまってろよ/オマエはオレの女なんだから/一番好きだよ二番はいない/菜穂を産んでくれたお母さんにありがとうって言いたい/今日はごめんね。こんなオレだけど、見捨てないで/大好きやで!」

 とこんな感じ。途中、お好きな所で「イェー」とか「チェキ」とか入れ込んで歌ってみてください。ほら、あなたも即席SoulJa。さすがラブママたちの若旦那。フリースタイル具合はハンパないです。

 オンとオフの切り替えが、コスプレの醍醐味だと思うのですが、考えてみると美ママたちは日常がコスプレなんですよね。詐欺メイク特集での、美ママたちのビフォーアフターを見るにつけそう感じます。”目の人工島を作ってとことん詐欺ります。目がないところにあえて目を作るんや”という菜穂ちゃんなんて、もはや誌上3Dの世界。”飛び出す美ママ”です。太古の昔から、メイクとは魔除けの一種。3Dメイクもセクシーナースコスプレも、家族の幸せに忍び寄る魔物からの防御手段なのかもしれませんね。んなわけないか。
(西澤千央)

「I Love mama 」

先月号ではセックスレスとか言ってたのに

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