突撃!隣のお子さま連れ施設【第2回】夏のテレビ局イベント

“斜陽産業・テレビ”を親子で学べる、夏のテレビ局イベントに潜入!

 街中に子どもが溢れかえる夏休み。しかし夏を心待ちにしているのは、TUBEと小学生くらいなもので、大半の母親にとっては、子どもが家にいることによって通常の倍に増える家事に四苦八苦の1カ月。そんなお疲れママと元気ありあまりのキッズたちに人気なのが、テレビ局各社が総力をあげて行う夏季限定の野外イベントだ。しかし大本命と言われているフジテレビの「お台場合衆国」は、球体の展望台へ上がるエレベーターが1時間待ち、人気ブースは2時間待ち以上とか。子連れで炎天下に大行列なんて、想像しただけで熱中症になりそう。一方で、不気味なほどに評判が聞こえてこないのが、日本テレビ&TBSだ。もしやの穴場スポットか……? ということで、お子様を連れて、日テレ&TBSの現状を探りに行って参りました。

■価格破壊を謳う日テレ、しかし破壊したのは参加者のウキウキテンション

 日テレ&電通の牙城、汐留。町の空気にそぐわないイベント客の横を、バリキャリ系のOLは「またこの季節ね……」とアンニュイ顔で通り過ぎる。去年までの『GO!SHIODOMEジャンボリー』から『汐留博覧会』と名称を変え、「今年の夏、汐留が大きく生まれ変わります!」との大風呂敷まで広げちゃって……。そんな『汐博』のイチオシは、1パビリオン200円というお手頃感だが、果たして?

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 まずは室内パビリオンを拝見。お台場のように広々としたスペースが皆無なため、日テレのアトラクションは分散型。入口すぐにあるのが『絶対に笑ってはいけないホテルマン24時』(有料)。言わずと知れた『ガキの使いやあらへんで』の人気企画である。ライオンの置物に、ポスターにと、名物プロデューサー(総合演出)菅賢治氏をこれでもかとばかりに利用。ダウンタウンやココリコはほんのイラスト程度の露出ながら、社員の肖像権はとことん使う、それが日テレ流。

 参加者は新人ホテルマンとなり、「笑ってはいけない研修」を受けていく。微妙すぎる仕掛けや小道具を横目で見ながら、淡々と進んでいく。そして迎えた最終研修は、なんと参加者自身によるミニ舞台でのパフォーマンス! 200円を徴収してさらに、素人を野に放って笑いを取れとは……。しかし、積極的に前に出れば出る程、笑いとはかけ離れていくこの空気。どこで盛り上がっていいのかも分からず、5分ほどの時間が永遠に感じられるほどの「苦行タイム」に早変わり。さらに気がつけば、グッズ売り場へと誘導されていた。残ったのは、チケット代わりのカードキーと正体不明の疲労感。

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本当に並んでいるだけの歴代の恐妻家チャンピオン。ここから何を学べと?

 続く無料のパビリオンは、『行列のできる人生相談所』と『嵐にしやがれ』。嫌な予感を抑えながら『行列~』に入ると、そこはパネルのオンパレード。「歴代恐妻家チャンピオン」「カンボジア学校建設プロジェクト」などが、島田紳助のドヤ顔とともに展示されているのみ。子どもに「お母さん、これ何?」と聞かれても、母は「大人の事情」としか答えられない。

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ファンなら一緒に写真を撮れるだけでもいい?

 さらにスゴイのは『嵐にしやがれ』で、嵐のメンバーが写っているパネルの前に、なんと5つの椅子が並べられているのみ。椅子の前に嵐メンバーの名前が書いてあり、「好きな所に座って写真をお撮り下さい」とコンパニオンさん。子どものキョトン顔が更にエスカレートしていく。

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これは『笑ってコラえて!』のダーツゲーム。これで200円は......

 1階大屋根広場では、『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』のダーツゲームなど、鄙びた温泉のゲームコーナーもびっくりの、淋しいゲームに200円も取るの? と度肝を抜かれ、『汐博』が掲げるリーズナブルな価格設定の裏側を嫌というほど見せつけられた気分に。親子のトラウマにならないうちに、『ズームイン!!SUPER』のキャラクター、ズーミンをモチーフにした巨大すべり台『ズーミンスライダー』へ。

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ズーミンが分からない子どもには、恐怖の造形

 子どもが唯一喰いついたアトラクションなのに、この日はAAAのライブがあったが故、すべり台の開始時間が大幅に遅れている。しかしお子様にだって意地がある。炎天下に待つこと40分。お尻の下に布を敷きながら一気に滑り落ちる。その間10秒。斜度25度・全長20mの巨大すべり台は、5歳のへタレ男児には荷が重かったようで「た、楽しかった」という言葉とは裏腹に、震え(恐怖)が止まらぬ様子の息子。そんな気持ちを知ってか知らずか「じゃあ最後に…..せぇの”ズームイン”!」と決めポーズを要求する酷なコンパニオンたち。「……お母さん、ズームインって何?」。我が家は『おはよう日本』(NHK)派。息子はズームインを知らなかった……。

■人がまばらな、TBS『夏サカス2010 赤坂ビッグバン』

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唯一の盛り上がりポイントは『リンカーンお化け屋敷』

 汐留から約20分のアクセスで、TBSのホームタウン、赤坂に到着。TBSも日テレ同様、赤坂という町全体で盛り上がろうというコンセプトで「赤坂の町全体で熱い夏を盛り上げ、テレビ局らしい大型イベントを展開します!」と鼻息も荒い。テレビ局らしい……と自らが述べているところに、少し侘しさを感じつつ、まずはメインのSacas広場へ。

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関口宏はいませんが、ゲームが体験できます

 ステージ前に並べられた休憩用スペースも、ウッドテーブル&チェアーでなんだかオシャレだ。廃病院”林間(リンカーン)診療所”を舞台にした『リンカーンお化け屋敷』、『赤坂フレンドパーク』ではリアルな”ネヴァーワイプアウト”が楽しめる。日テレの悪夢から、ようやくそれらしいものにたどり着いたと安堵していると、アレ? 休憩所もガラガラ、行列していそうなアトラクションにも人がまばらなのである。親子連れにとっては、空いているのはありがたいのだが、それにしても閑散すぎやしないか。平日だから? それとも……。

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ここから嵐のニオイを嗅ぎ取れってことですね

 放送センター1階に移動しても、やはり人は少ない。1階エントランスに5つほどのパビリオンが密集しているのに。一番人が群がっているのは、『ひみつの嵐ちゃん』の”マネキン5″で、嵐のメンバーにコーディネイトされた5体のマネキンの前で、女子たちが無言のまま写真を撮りまくっている。『はなまるカフェ』は、通常の喫茶店をちょちょいとリニューアルしただけ。『体感!世界バレー』に至っては、人影まばらどころか、人影ゼロ。ゼ~ロ~である。

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合成写真のクオリティは高し

 そんな中、子どもが最も喜んでいたのが、『情報7days ニュースキャスター』のスタジオ体験だった。ビートたけしの三面記事新聞で人気の”落ち物”を体験しつつ、安住紳一郎アナ&たけしとの合成写真を撮ってもらえるというもの。放置系の顔ハメが多い中、プリントまでやってくれて無料というのはかなりうれしい。しかしそれよりも、天井からぶら下げられている無数の落ち物が、お子様的にはツボ。特に「マイケル」が人気。

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この国道沿いのカラオケBOXに、アッコも来たのだろうか

 しかし、サイ女親子ツアーが本日一番の盛り上がりを見せたのは、『おまかせ!カラオケブース』だった。『アッコにおまかせ!』とカラオケボックス「コートダジュール」のコラボというこちらは、国道沿いにありそうなプレハブのカラオケボックス。参加費無料、採点機能で高得点を出すと賞品がもらえたり、参加者全員のクジびきもある。もちろん、行列無しですぐにシングアソングだ。前にいたおばちゃんは桂銀淑の『ベサメムーチョ』を熱唱している。なんか赤坂っぽい! 我々もTBSという魔境に、わずかでもサイ女の爪痕を残すべく「やっぱりアッコさんの曲じゃないと」「いや、サイ女としてはジャニーズを」などのひと悶着の末に、「やっぱりTBSといったら、『金妻』でしょう」と『恋に落ちて』を選曲。しかし、熱唱するも68点。くじ引きも見事に外れる。テレビ局の大型イベントに来て、カラオケボックスが一番の盛り上がりという悲しい事実に気がついた時、西の空には沈みかけの太陽が……。脳裏に浮かんだ”斜陽”の二文字をお土産に、赤坂を後にしたのだった。

 日テレ、TBSとも「街を上げての大型イベント」というコンセプトを掲げ、手狭な敷地を”街全体がテレビ局”という拡大解釈で補おうとしているが、実情は”場所バラバラ、人パラパラ”という最悪なシナリオに。街も人も、そしてスポンサーまでもが静観しているという状況が、テレビ局が隆盛を極めていた時代を少しは知ってる世代にはカルチャーショックだった。

 テレビの絶頂とともに青春を謳歌してきた親世代と、きっと「テレビ=斜陽産業」が当たり前になるだろう子ども世代。あまりに閑散&中身薄のイベントを、違った世代で味わえば、夏休みの自由研究にももってこいかもしれない。
(西澤千央)

「桂銀淑2006~やっぱり桂銀淑はいい。~」

ほんとほんと

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