食べ物、運動、どれが効果的?

ナイトブラは効果ナシ? “胸が大きくなる”都市伝説を専門医に聞いてみました

2010/08/20 11:45
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どうやったらこんな美乳が手に入る?

 灼熱の太陽を浴びるこの季節、周りの人も薄着だからと油断していると、ムダ毛やお肉のたるみなど自分でも気付かなかったマイナス要素を露呈していたりするもの。特に自分では見慣れていて一瞬忘れてしまうのが、バストライン。同じような洋服を着ていても、ある程度の胸のボリュームを持っている人と自分とでは、まったく違う印象だったということも。ましてやこの季節、水着になったり、キャミソールだけで出掛けたりと、どうしても胸のラインが気になる!

 「美乳は一日にしてならず」を重々承知していても、一日でも早く胸が大きくなりたい! というのが女の性。というわけで、今まで女性の間でまことしやかに流れていた「胸が大きくなる」という都市伝説の数々を、美容整形外科に医学的な見地から意見を伺ってきました。今回ご協力いただくのは、”美容かかりつけ医”として多くの女性の悩みに応えてきた、「あきこクリニック」の田中亜希子先生。

――今回は、美乳になるための都市伝説をお伺いしたいのですが……。まずは食べ物編です。「チーズやヨーグルトなどの乳製品を多く食べると胸が大きくなる」「豆乳を飲むと、柔らかな胸が手に入る」と言われてますが、これは本当なんですか?

田中亜希子医師(以下、田中) 本当です。乳製品には良質のたんぱく質が含まれています。良質のたんぱく質は、女性ホルモンの働きを促進するので、バストアップの効果が期待できます。また、豆乳の原料となる大豆には、イソフラボンが含まれています。イソフラボンは女性ホルモンのひとつ(エストロゲン)とよく似た作用をし、バストアップ効果が期待できます。また豆乳にはビタミンEも含まれており、美肌効果があるため、バストにハリをもたせる効果も期待できます。

――なるほど、乳製品や豆乳は先生のお墨付きということですね。毎日の食事に取り入れなくっちゃ! では次は、運動編です。胸の前で手のひらを合わせて負荷をかける筋トレが一番メジャーな方法ですが、実際に効果はあるんでしょうか?

田中 バストアップにはなるかもしれませんが、サイズアップには必ずしもなりません。というのも、乳腺の下にある大胸筋を鍛えることによって、乳房の位置が上がり、ハリがでるという効果は期待できますが、サイズアップのためには皮下脂肪も重要です。ところがこのストレッチをして大胸筋を鍛えることで、皮下脂肪の量は減ってしまうことも。バストアップを望むか、サイズアップを望むかで違いますね。

――そもそも運動やストレッチなどで、胸が大きくなるということはあるのでしょうか?

田中 下垂したバストの形を良くするなどの効果は期待できますが、何事もやり過ぎは禁物です。以前、診察した患者さんの中には、大胸筋が非常に発達しているために、乳房の上部のへこみがかえって目立つ方がいらっしゃいましたよ。

――最近では塗って軽くマッサージするだけで胸が大きくなるという、バストアップクリームも人気がありますが?

田中 クリームの保湿効果で肌に潤いを感じたり、マッサージ効果でハリが出たりというようなことはあるかもしれません。ただ、実際にサイズアップすることはほとんど期待ないですよ。

――そうなんですね。形をキープする意味では「ナイトブラ」も人気がありますが、これはどのように作用するのでしょうか。

田中 夜、寝るときにブラジャーをつけていなくても下垂することはないので、「ナイトブラ」には特別な効果はありません。それよりも、日中にきちんとサイズの合ったブラジャーをつけることの方が大切です。日中にブラジャーをしないのは下垂の原因になりますから。

――では、美容の専門医として田中先生がおススメする、安心で確実なバストアップ法は?

田中 美容外科医としては、ヒアルロン酸バストアップを推奨します。この方法は、入れたい場所に確実に入れられるのが最大の特長。例えば、加齢とともに胸の上のボリュームが減り、下垂して見えるようになりますが、ボリュームアップしたい上部にだけ注入することもできるんです。また、左右の大きさの違いが気になる場合には、片側にだけ注入したりすることも可能。ヒアルロン酸は1~2年で体内に吸収されてしまいますが、何回か注入を繰り返していくと、効果の持続は長くなっていきます。注入にかかる時間は30分程度で、特に入院などの必要もなく、外来で簡単にできる治療です。一度注入すると、気に入って頂いてリピーターになる方が多いですよ。

 今まで、小さなバストに悩む女性が、疑心暗鬼になりながらも試していた数々の方法。結果、有効だったのは乳製品や豆乳を摂取するということだけ。これには、ガッカリした女性も多いのでは? 田中先生が教えてくださったヒアルロン酸注入法は、体にメスを入れず、負担も少ない方法なんだそう。乳製品や豆乳を使った、長期的は豊胸化計画を断念していしまいそうな人は、ヒアルロン酸注入法を検討する価値は十分ありそうです!

田中亜希子(たなか・あきこ)
東京大学医学部卒業後、大手美容外科に10年以上在籍。美容外科の女医としては、日本で最も症例数の多い医師の一人。2009年に、「あきこクリニック」を開院。スキンケアから美容外科まで幅広くこなし、”美容かかりつけ医”として多くの女性からの信頼を得ている。
「あきこクリニック」

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最終更新:2010/08/20 11:45
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