[女性誌速攻レビュー]「STORY」9月号

アンナのペアヌードまで登場!? 「STORY」の庶民的なクローゼット企画

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「STORY」 9月号/光文社

 「ミニスカートで人生を変えろ」「悪女になって女性ホルモンを取り戻せ」など、バブル世代の「私良ければ全て良し」という潜在意識に大きく働きかける「STORY」。一方で、40代女性からおばちゃんという着地点を奪い、時に読者を現実と妄想の狭間に置いてきぼりにするという酷なこともしてしまう、いけずぅな雑誌でもあります。巧みな言葉のすり替えで女のあらゆる欲望を喚起し続ける同誌だけに、今月の特集「秘密のクローゼット」も、素直に受け取るとケガしちゃうかも。それでは早速見て参りましょう。

<トピックス>
◎大特集 私が見える、秘密のクローゼット
◎実例・最近湘南続は”ゆるリラ可愛い”
◎「姉妹」は私のサポーター

■要するに、持っているものを着ろということです

 「玄関・トイレを見ればその家が分かる」というのは、もう過去のこと。「STORY」が言うには「クローゼットは体を表す」のだそうです。ということで「今の私と過去の私が、出会う場所? 私が見える、秘密のクローゼット」大特集。「自分の歴史が地層のように積み重なっているもの、それがクローゼット」であり、「クローゼットと向き合うことはある意味、自分と向き合うことと同義」とのこと。そして「それに気づいたとき、あなたのオシャレが、そして人生が、劇的に変わるかもしれません」。って、先月のミニスカートと同じく、今月も”人生変えちゃう夏かもね”系。あ、これ西田ひかるの名曲です。

 まず、手持ち服を1軍=外出着、2軍=ご近所着、3軍=部屋着と分けます。それをシーズンごとに見直すわけです。例えば前シーズンは1軍服として活躍していた服も、流行から外れたら2軍へ、2軍でも着倒したら3軍へ……など。その他「1軍から他のチームへ移籍」というパターンもあるようで、これはすなわちオシャレに興味が出てきた子どもたちへのお下がり。バリバリのスラッガーでも、旬を過ぎたら2軍落ち、ケガが続けばさらに3軍(引退)へってな具合に。いやはや隙のない天才的な例え、ご慧眼であります! と同時に、「これ、前表紙モデルのアッキー(番長清原の妻・清原亜希)がいたら若干シャレにならないな」とも思ったわけで、編集部内で長く温めながらも番長妻アッキーの手前出せなかった切り口だったのかも。アッキーに「あなたにとっての2軍服は?」とか聞けないですもんね。

 「走ることに目覚めて、私の人生も、そしてクローゼットも変わりました」と語っているのは梅宮アンナ。クローゼットと一緒にお部屋も軽く紹介していますが、すごいものを発見してしまいました。フレームに飾られている若かりし頃の写真、これ間違いなくあの羽賀研二とのペアヌード写真集『アンナ愛の日記』(新潮社)のもの!! ご本人曰く、一度捨てたけど「これも自分の人生の1ページ」と思い直してからずっとそばに置いているのだとか。アンナ、たくましくなったね! と思いきや、「いつか『SATC』のキャリーの彼、Mr.ビッグのような人が現れて、あんなクローゼットをプレゼントしてくれないかと日々思ってる」とは、やっぱりアンナ、懲りてないね!

 結局この企画はオシャレに見せているけれど、「今持っているものを活用しなさい」というエコ&セコ企画でした。”人生を見直す、私が変わる”と、某エイベックス歌手みたいなキャッチで覆い隠していますが、中身は収納術や古ブランド再生法。「すてきな奥さん」(主婦と生活社)化しないようにと心を砕く、編集部の努力が伺い知れました。

■型にハマるのが大好きな「STORY」だからこそ

 ここ数年増加しているという「移住湘南族」や「週末湘南族」たちのライフスタイルを、”ゆるリラ可愛い(ゆる~くリラックスできて可愛い)”と定義。そんな方々のロコな生活にお邪魔しているのが「実例・最近湘南族は”ゆるリラ可愛い”」。

 家族や友人と油壺湾までクルージング、海を眺めながらテラスでバーベキュー(焼いているのは葉山牛)、波のいい日は仕事前に1ライド(サーフィンね)……もはや羨ましさも1周回って不感症ってくらいの、素敵な毎日を送っていらっしゃいます。しかしそのライフスタイルというのが、やっぱり海辺のステレオタイプなんですよね。友達を呼んだらアクアパッツァやカルパッチョを振る舞い、ファッションはサーファースタイルやちょいトラッド、頭にサングラス乗っけてパン屋へ買い物……ちょっと照れるくらいにバタ臭い。やっかみと言われればそれまでなんですが。

 春と秋には鎌倉、夏は湘南が女性情報誌のテッパンエリア。私も昔、某○○マガジンなどで取材に参りましたが、開放的な海の景色とは裏腹に、実はとっても閉鎖的な地域だったりするんです。3秒で全身を値踏みされちゃいますから、素人は近づかない方が無難かも。おのぼりさん気分で、たまーに行くのがいいんですよ。

 本質的には、海辺のオーガニックコットンよりも、絶対家で洗濯できないギラギラしたスパンコールとか埋まるようなファーとかがお似合いの「STORY」。ここのところ突っ走りすぎたせいか、今月は若干そんな”らしさ”に精彩を欠いていました。と思ったら、自己肯定教の教祖、林真理子センセのコラムまで「もう、やっぱり夫と仲良くするしかない」と何だか後ろ向きだし。「STORY」愛好家としては、もう呆れるくらい自己中心的で、右脳を刺激する素敵な世迷い言の数々を期待しつつ、今月はこの辺でお開き。
(西澤千央)

「STORY」

ペアヌード、中古で1200円より

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