BLブームの裏側【後編】

ノンケから見て”抱きたい”と思えるか否か! BL映画の”受け”に求められる条件とは

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2010 紺野けい子・フロンティアワークス
/「愛の言霊~世界の果てまで~」Partners

前編はこちら

■”受け”には純粋な少年ぽさをを求める!

――三木さんはキャスティングにも関わられていると思いますが、キャストはどのように決めているのですか?

三木 様々ですね。イメージ的に合う子がいなければ、オーディションになります。でも最近、BLがある程度市民権を得ていますよね? そうなると逆に、事務所的に抵抗が出てくるところもあるんですよ。BLという色がついてしまうことを気にするんですよね。どんなにシナリオが良くても、BLと聞いただけで出演NGを出すところもあるぐらいです。キャスティングが一番苦労しますね。

――キャストを選ぶ際の、基準みたいなものがあるんですか?

三木 キャラクターに合うイメージを持っていることです。あとは、カップルのバランス。俗に言う、”受けと攻め”というやつです。攻めっぽい俳優はけっこういるんですけど、受けっぽい雰囲気を持っている俳優って、実はなかなかいないんですよ。ある程度人気のある子を使いたいし。受けを見つけるのが一番手こずります。

――三木さんの中で”受け”に必要な条件みたいなものがあれば、是非お聞かせいただきたいです!

三木 難しい質問ですね(笑)。なんというか……、僕はノンケですけど、”抱いてみたいな”と思えるタイプの俳優を選んでいると思います。男から見ても可愛らしいとか。『愛の言霊~世界の果てまで~』に主演している植野堀まことくんは、正直、個人的にはいい男かどうか分からないんですけど、なんかフェミニンな魅力があるじゃないですか? カメラに映るとさらに頼りない、中性的な魅力が増すんですよね。『純情』の栩原楽人くんは、キュートで少年らしさがある。なんとなく汚れない純な少年のままでいるように見えるというのも、条件のひとつです。

――なるほど! 出演されている俳優さんには、『ミュージカル・テニスの王子様』(テニミュ)出身の、いわゆるイケメン俳優が多いですよね。ここ数年のイケメン需要の高まりは、BLが市民権を得ていった過程に関係していると思いますか?

三木 していると思います。テニミュは、物語は少年向けですが、ファンはキャストを、BL的な目で見ていますもんね。『テニスの王子様』しかり、『聖闘士星矢』や『踊る大捜査線』など、隠れたBLってたくさんありますよね。腐女子の皆さんは、僕ら男とはまったく違った観点でものを見ていますから、その要素がヒットに繋がることがよくあります。普通に男同士の友情が描かれた作品だって、場合によっては隠れたBL。僕らも腐女子の方の視点を察知する感覚を磨いていかなければいけないと思っています。

――腐女子のアンテナはきっと女性特有のものですから、なかなか難しいですよね。三木さんはかれこれ3年以上BL映画に携わっていらっしゃいますが、将来的にBL映画の市場はどうなっていくと思いますか?

三木 正直な話、そろそろ頭打ちじゃないかと思っています。「タクミくんシリーズ」のように何百万部も売れた作品もありますが、普通BLマンガや小説は、ヒット作でも発行部数が3~4万部程度。原作パワーでお客さんを引っ張ってきてヒットさせるには、厳しいものがあります。そうなると人気俳優を起用してヒットを狙うことになりますが、先ほども言いました通り、キャスティングが本当に年々難しくなっているんでよ。作り手としては、”BL”というジャンルにこだわって作っている意識は一切なく、ただ良い映画を作っているという感覚なのですが。

――男同士の恋愛と同じで、BL映画を1本作り上げるにも障害が多いのですね……。では最後に、『愛の言霊~世界の果てまで~』が8月7日から、『純情』が9月4日から公開されますが、サイゾーウーマン読者に向けて、メッセージをお願いします!

三木 両作とも、原作の良さをどのように表現すれば良い映画作品として成立するのか、観客の皆さんの立場にたちながら考えて作りました。コンテンツではなく、ひとつの作品として作っているので、皆さんの目にどう映るのか、今から楽しみです。また、俳優たち・スタッフたちが本当にがんばりました。その熱がスクリーンからも伝わると思います!

――ありがとうございました!

三木和史 (みき・かずし)
1955年9月3日生まれ。兵庫県出身。株式会社ビデオプランニング代表取締役。映像プロデューサー。『愛の言霊』、『スキトモ』、『タクミくんシリーズ』、『いつか君へ』など、女性向け映画のプロデュースを多数手掛ける。

『オタク女子研究 腐女子思想大系 [単行本]』

奥深い……

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