[女性誌速攻レビュー] 「VERY」8月号

体力がないと読めない!? 濃厚すぎるほど100%「VERY」な8月号

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「VERY」 10年8月号/光文社

 今月号の「VERY」の大特集は「おしゃれな人はモールを知っている!」です。7月に入り、ショッピングモール各地で「バーゲン」「セール」の文字が躍っていますが、優雅な「VERY」読者は「他人と争って欲しいものを買う」が醍醐味のセールに行かれるんでしょうか。筆者も「VERY」の聖地・二子玉川に近いところに住んでいるので人間観察させて頂いていますが、みなさんお出かけするときは気張ってらっしゃいますけど、犬の散歩の時なんて首周りヨレヨレ・ダルンダルンのTシャツ(「逆にどこで売ってんの?」クラス)を着ていらっしゃいますからね~。日々節約し、たまに高いものを買ってらっしゃるということでしょうか。そうすると、やはりセールに行く?

<トピック>
◎おしゃれな人はモールを知っている
◎あなたの街のエレカ様SNAP
◎もうひとつの、おうちVERY~インテリア編~

■巨人が東京ドームでHR打つようなもんですよ

 セールに行くか行かないかは明記されておりませんが、大特集「おしゃれな人はモールを知っている」では、同誌のスタイリストが「各ショッピングモールのプチプラ価格で、こんなに素敵なコーディネートが可能ですよ」と参考例を紹介しています。1アイテムは高くても1万円ぐらいで、全身コーデでも2万円はかからないという、お手頃価格。でも、選ばれたモールが、「ららぽーと新三郷」「ラゾーナ川崎プラザ」「阪急西宮ガーデンズ」など、いわゆる”お膝元”ばかり。「イオンレイクタウン」「ハーバーシティ蘇我」とか、もっと大衆的なイメージのモールで、どのように「VERY」らしいコーディネートができるのかが見たかったんですけどね。そこが、スタイリストの腕の見せ所ですよ!

■東京に豪邸ってタダ者じゃないですよ

 「VERY」2009年12月号の大特集「おうちVERY」の続編が、今月号の「もうひとつの、おうちVERY~インテリア編~」です。前回は、自宅でのコーディネートやパーティーなどがテーマでしたが、今回はインテリア。とはいっても、在りし日の「美しい部屋」(主婦と生活社)のように、ギッシリと収納アイデアが詰まっているわけでもなく、ただただ広くてシンプルな読者モデルのお宅を拝見しているようです。きっとみなさん鼻高々なんでしょうから、ここは『建もの探訪』(テレビ朝日)よろしく、渡辺篤史を派遣して、「ブルーレットおくだけ」のCMと同じ声で、豪邸を褒めちぎってほしかった~。

 さらには、豪邸を披露してくれた8人の読者に「マイスリッパ」「イチ押し掃除道具」「ルームフレグレンス」など、細かな細かな所まで根ほり葉ほり聞いています。姑か! それでも、スリッパはセレクトショップで購入し、お掃除は「家政婦さんにお任せ」といったり、ダイソンの掃除機の所有率が5割だったり、期待を裏切らない答え。と同時に、「普通の稼ぎじゃ、ここまでの豪邸は無理」と現実に引き戻してくれ、豪邸への羨望とともに、「一線を踏み越えた人」への畏怖をも感じさせてくれた奥行きのある企画でした。

■優等生ピー子とやんちゃなエレカのバランス

 「VERY」の架空モデルといえば、私立小学校でのPTA活動にいそしむピー子と、2歳の娘を引き連れて六本木や表参道をカートで爆走しまくる沢登エレカの2人。今月もそれぞれ、「ピー子が実践! 賢い妻の帰省スタイル」と「東西南北、サングラスがいちばん似合うのは誰? あなたの街のエレカ様SNAP」で架空ながらも頑張っていらっしゃいます。

 「帰省スタイル」はその名の通り、夏休みに夫の実家を訪れることを想定し、義理の父母はもちろん親戚に失礼のない優等生コーデが基本。「義理ママとデパートに」という最難関から、「お墓参り」「(セミを取りに)公園へ」という、「もうオシャレとかいいじゃん」レベルまで、あらゆる設定にいちいちコーデを提案してくれています。ありがたいこって。

 一方、「エレカ様SNAP」では、「サングラス」をメーンにした読者モデルの私服コーデをパパラッチ。いずれもマクラーレンなどの高級ベビーカーに、ブランドサングラスと高級靴という組み合わせ絵で、「SATC」シリーズよりもさらに上を行くマンガっぷりですが、これも現実なんだとか。

 しかし、この2つの企画を見比べているうちに、「30代」という女性の魔境を考えさせられました。20代ほど若くはないけれど、「現役感」はまだ枯れてはいない。40代ほど「オバサン」と開き直ることもできない。そんな中で、家族を持つ「VERY」読者は、「帰省スタイル」のように”母として妻として”優等生スタイルを持っていたいけれど、「エレカ様」のように”女として”やんちゃなファッションも楽しみたい。「母と女」「若さと落ち着き」「娼婦と淑女」「なべ・やかん」……アレ? 途中で安達祐実やたけし軍団が一瞬紛れ込んだような気がしますが、ようは女性は相反する要素を求める、欲深き存在と言いたかったんです。おかしいなぁ……。

 というわけで、今月号も「女の業」をまざまざと感じさせてくれた「VERY」。ほかにも畑野ひろ子とMINMIのスピリチュアル臭が発酵しているママ対談があったり、「VERY」の世界観から一寸のずれもない読者が集まった創刊15周年記念パーティーのレポートがあったり、元フジテレビアナの大橋マキが湘南の魅力を語っちゃったり、「VERY」濃縮還元号と言っても過言ではないほど、濃かった今月号。いかんせん、暑い日が続いて早くも夏バテしている人が多いようですので、今月号は体調のいいときにぜひご覧ください。
(小島かほり)

「VERY」

で、結局セール行くの?

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