[連載]亀井百合子の「オシャレな女に憧れて」

エッセイがおばちゃんっぽい!? 黒木瞳のエイジレス伝説に危険信号 

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『私の場合』(講談社)

 黒木瞳が芸能生活30周年を迎えたという。黒木瞳というと、「年齢を感じさせない」「素敵に年を重ねている」など年齢に関連する形容詞がいつもついてまわる。で、肝心の女優としてはどうなのか、評価はよく分からない。きれいでかわいらしくてチャーミングで……位置づけとしてはいまだに娘役、アイドル女優である。50歳目前のおばさん娘だ。この路線で何歳までいけるのだろうか。だんだん「ギネスに挑戦」の域に入ってきた。

 だが、近ごろ黒木瞳のエイジレス伝説に陰りが見え始めている。現在主演しているドラマ『同窓会~ラブ・アゲイン症候群』(テレビ朝日系)は、同窓会で再会した男女の恋模様を描く物語だが、某巨大掲示板では「斉藤由貴と黒木瞳が同窓生ってのが、いくらなんでも」「さすがに年齢感じる」「黒木だけ世代が違う」「設定に無理ないか?」と手厳しい。

 ドラマの設定年齢は45歳。実際の年齢は黒木瞳49歳、同級生役の高橋克典45歳、斉藤由貴43歳。確かに黒木瞳だけ年上だ。しかし、かつて18歳の田原俊彦が『3年B組金八先生』(TBS系)で15歳の生徒役を演じ、現在29歳の大野智が100歳の怪物くんを演じていることを考えれば、女優として越えられない壁ではない。にもかかわらず「無理がある」と言われてしまうのは、黒木瞳の若さに対する期待が過剰か、もしくは演技力がないということではないだろうか。

 1日に発売されたエッセイ『私の場合』(講談社)も年齢を感じさせるものだった。内容は自身の半生を綴ったエッセイで、宝塚時代にファンから砂の入ったサンドウィッチをプレゼントされたという陰湿ないじめなどについても明かしている。でも、そんな内容よりも何よりも、気になるのは端々に表れる昭和な言葉遣いである。以下、グッと来た瞳ワード。

・BF、初キッス
・飾りじゃ、ないのよ。涙は
・行くっきゃないだろー
・恐れ入谷の鬼子母神
・私ってドMな人生!

 もしかしたらゴーストライターが書いたのかもしれないが、ライターがこの手の言葉をわざわざ選んで使うとは考えられない。やはり黒木瞳のオリジナルだと思われる。あとがきで「30代の女性たちにエールを送りたい」と書いているが、30代の心を掴み損ねているよね、これ。1980年生まれの30歳は「飾りじゃないのよ涙は」(1984年のヒット曲)なんて知ってるのだろうか。「恐れ入谷の鬼子母神」と口に出す30代を見たことはないし、「ドM」は昭和じゃないけど微妙なセンスだ。イメージとしては、上司が若い部下に合わせようとはしゃいで使っている感じ。

 しかもこのエッセイ、初版限定付録として「30周年ありがとう 特製クリスタルネックレス」が付いている。それがおよそ黒木瞳には似つかわしくない安っぽさ……(一応スワロフスキー製らしい)。それでエッセイ本としては高めの1,890円。どうしてこんなものを付けたのか。どうせ付けるなら、どこかのブランド名がドーンと入ったトートバッグを付けなきゃ。30代はそういうのが好きなんです。ネックレスなんて付録にした日にゃ、アウツ!(←これも瞳ワード)

 黒木瞳ですらこうなのだから、一般人は推して量るべし、だ。いくら美容に気を使い、精いっぱい若作りをしたところで、年齢は言葉使いやセンスに表れてしまう。職場で「20代の輪の中に入っても違和感ない私」と思っても、思っているのは自分だけかも……。そんなアンチエイジングの落とし穴を、皮肉にもエイジレスな黒木瞳から感じた。ま、別にそれはそれでいいじゃないか。若けりゃいいというものじゃない。

 ちなみに、黒木瞳は朝起きて鏡をみるときに、今日が一番若いと思うようにしているそうだ。「昨日(過去)の自分と比べるのではなく、明日(未来)の自分と比べる」とか。ということは、”しばらく休業したのち、突然若返って登場!”なんてことはないわけですね。それはよかった。シワ取り整形で顔がパツパツに突っ張って痛々しいおじさん・おばさん芸能人を見かけるが、ああいう悪あがきほどゲンナリするものはないからだ。
(亀井百合子)

亀井百合子(かめい・ゆりこ)
1973年、東京都の隣の県生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスライターに。ファッション誌やカルチャー誌のライター、アパレルブランドのコピーライターとして活動中。

『私の場合 ブレない大人への段階 <特別限定版>』

ゴーストライターの悪意か……

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