[TVツッコミ道場]

MCよりもゲストよりも圧力鍋が働きものの音楽番組って……??

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 今回ツッコませていただくのは、2009年4月からひっそりと毎週放送されている音楽バラエティー番組『音の素』(読売テレビ系)。

 すでに番組開始から1年以上を経過しているが、なにしろ深夜25時59分(午前2時前)スタートという「ド深夜」番組だけに話題に上がることがない。それをいいことに、もうやりたい放題な番組なのである。

 毎回1組のミュージシャン/アーティストを迎え、「いまハマっていること」などを聞くという内容だが、収録場所は毎週決まって渋谷シダックスのカラオケルーム。レギュラーは藤井隆と椿鬼奴で、マンスリーMCとして、吉本興業の芸人一組が月替わりで登場する。つまり、吉本興業とシダックスがガッチリ手を組んだだけの超低予算番組なのだが、カラオケルームという場所柄もあって、誰もが「普段着」感まるだしの姿を見せてくれる。

 藤井隆・鬼奴・マンスリーMCの森三中とゲスト、全員に人見知り感が漂ってはいるものの、空気は終始和やかで、天然・鬼奴と音速ライン(5月26日のゲスト)は、美味そうにグビグビとビールを飲んでいる。特に鬼奴にいたっては、テレビに映っていることを完全に忘れているように、鼻をほじったり、クチャクチャと何かを食べていたり、「普段着」どころか、カラオケルームに「風呂上がりの素っ裸」状態でやってきたような無防備さだ。

 そんなゆるい雰囲気の中、唯一、毎週きっちり働いているように見えるのは、「圧力鍋」である。ゲストの希望した食材を用いて、圧力鍋で料理をするのだが、短時間で作り上げるだけでなく、決してゲストのトークをシューシュー音を立てて邪魔することもない。ほんとに静かにきっちり仕事をこなしている。この鍋は、藤井の公式サイト「藤井隆のヤングプラザ911」によると、ドイツのシリット社製『シコマチックーT』というものらしい。

 真面目に働く優秀な鍋の仕事ぶりがにわかに注目されるが、実はそれだけじゃない。この番組から生まれた、つんくプロデュースのユニット「THE ポッシボー with 音の素(藤井隆&椿鬼奴)が、6月2日にシングル「やべ~なべ~な 圧力ベ~ナ~」をリリースするという。えっ!? もはや「圧力鍋」推し!?

 そのポッシボーのメンバーの中に、ただ一人鬼奴メイクをしている女性がいる。「憧れの鬼奴さん」などと言い、ノリノリで鼻筋を黒くしているように見えるが、実はマサチューセッツ州ボストン出身の岡田ロビン翔子という女性らしい。ボストンから来て、鼻筋を黒くして、この先ロビン翔子はどこへ行くのだろう。吉本&つんくという、商人たちの小銭稼ぎに利用されているのか……など、勝手な妄想が膨らんでしまう。

 改めて惜しまれるのは、驚くべき自由度とゆるさが流れるこの番組の知名度が本当に低いことだ。無防備な鬼奴とロビン翔子、そして圧力鍋の働きを寝酒代わりに、どうぞ。
(田幸和歌子)

『べ~なべ~な 圧力ベ~ナ~ [Single] [CD+DVD] 』

ロビンは右だよ

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