[女性誌速攻レビュー]「GINGER」7月号

矢沢永吉が、自立した女性を目指す「GINGER」読者に伝えたいこととは?

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「GINGER」 10年7月号/幻冬舎

 7月号の表紙は、平子理沙が登場。誌面のインタビューページでは、下乳がこぼれ出たセクシー水着で、「『トムとジェリー』を見るとき、どっちが自分だと思っていた?」「シンデレラと人魚姫。共感したのは、どちらのお姫様?」など、「それ聞いてどうする」とツッコミたくなるような質問にも一生懸命答えていらっしゃいます。しばらく平子を眺めていたら中村晃子にしか見えなくなってしまいましたが、そんなことは気にせず中身を見てみましょう。

<トピック>
◎きれいな人はフェミニンMIX
◎トレンドワールドツアーへようこそ
◎芸能人自炊部

■茂木健一郎が格下げ!?

 ここ何号か「眺めていると眠くなる」でお馴染みの「GINGER」のファッションページに良い変化が。ページごとに各国をイメージしたスタイリングを紹介する特集「トレンドワールドツアーへようこそ」をはじめ、随所に工夫が見られ、自分本意感の強かったファッションページに、「楽しく見せよう」という意識が芽生えています。

 また、前号のレビューでも指摘した「説明口調の長ったらしいキャッチ」(例:旬の薫りと洗練を併せ持つ働く女性のためのリアルモード)が大幅に改善。さらに「GINGER」の象徴的存在の茂木健一郎や、佐藤優(元外務省素任分析官)といったオッサンらの小難しい連載が、巻頭から目立たない巻末へと移動している点からも、おそらく編集部内で何らかの意識改革があったと思われます。創刊以来、誇り高き独自路線を貫いてきた「GINGER」が、ついに大きく読者に歩み寄りを見せた記念すべき号です。

■文芸の幻冬舎なのに……

 文芸に強い幻冬舎から刊行されているせいか、ファッションページにやたらと細かい文字で、長い文章を入れたがる「GINGER」。今月号でのそれは、ワンピース特集「SPIRIT of GINGER 女はワンピースでHAPPYを目指す!」で見られます。Nanami 演じる結婚を控える女性と、矢野未希子ら演じるその親友たち、という設定で、とってもベタなミニ小説風の文章が散りばめられているのですが、その一部がこちら。

「新入社員研修で出会ってから5年、月1回は話題のレストランで女子会、ハワイ旅行2回、韓国旅行1回、温泉行きは数知れず。合コン通算21回、誰かが失恋すれば飲み明かし、誕生日会は全員の予定を揃えて開催。でもベタベタ依存せず、大切なときには側にいる――これが女4人、私たちのヒストリー」

 というモノローグで始まり、

「いよいよ、結婚式は来週末だね。すごく楽しみにしてるんだけど、なんだか私も、自分のことのように緊張してる(笑)。私たち、まるで姉妹みたいにいつも一緒にいて、会社帰りも週末も、多いときは週3回ぐらい会ってるよね。買い物に行って、ご飯食べて、なんでこんなに話が尽きないんだろうってぐらいずっとずっとしゃべってて。ナナミが結婚するのはすごくうれしいんだけど(長いので後略)」

 こんな仲良しゴッコが10ページに渡り展開されていくのですが、たいそうな文字量にも関わらず、見事に心に残らない内容。自立した女性読者に取り込みたいはずの「GINGER」らしからぬ展開は、もはや”モテ”と”愛され”だけにまっしぐらな「CanCam」(小学館)に掲載されていても良さそうなもの。幻冬舎さんは超売れっ子作家を多数抱えていらっしゃるのですから、村上龍センセイクラスを投入してみてはいかがでしょう。

■永ちゃんが山田優に印税をレクチャー

 山田優の対談連載に矢沢永吉が登場。彼らのツーショット写真がド迫力なだけに、どんなダイナミックな対談を見せてくれるかと期待すると、それは見事に裏切られます。

山田優が「今26才なんですけど、矢沢さんの26才くらいってどんな感じでしたか?」と質問すると、「26才のときには権利関係ばっかり考えてたし。当時自分が書いた楽曲がほかの人間にとられることに頭にきて、権利関係の本を読み漁ってさ」と返し、続けて「印税の仕組みだって知らないよりは知ってたほうがいいって」「昔、海外不動産で35億円詐欺にあった(中略)海外に不動産は買うな」など、山田優は決して望んでいないであろうお金のアドバイスを連発。ある意味、矢沢らしいKYっぷりが微笑ましい対談となっております。

 この他にも、結婚特集や美脚特集など、幅広く記事を組んでいた「GINGER」7月号。ちなみに次号は「男の生声白書『僕らの恋愛』徹底研究」という特集があるようです。「GINGER」のこの手の特集は、暴走気味でいつも大変楽しませてくれるので、ワクワクしながら1カ月待ちたいと思います。
(林タモツ)

「GINGER」

すっかり独自路線を捨てた表紙。

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