女性誌速攻レビュー特別編・ティーン誌解剖 第3回【全4回】

「ラブベリー」はギャル予備軍誌!? 派手さと友情をモテより重視

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「ラブベリー」(徳間書店)5月号

――2010年代の消費社会を支えるであろう現在の女子中高生。様々な欲望が渦巻くこの世代の価値観を、ローティーン向けファッション誌から探っていく。友情、学校生活、ファッション、性、現代の十代の欲望はどこに向かっている?

 2000年代に入ると、ローティーン向けファッション誌は戦国時代に突入した。2001年、ミニモニのデビューに端を発したジュニアファッションブームは、05年アーケードゲーム「オシャレ魔女 ラブandベリー」の大流行で絶頂に達した。そんな中、01年に「ラブベリー」(徳間書店)、「CANDy」(白泉社)、「melon」(祥伝社)、03年に「ハナチュー」(主婦の友社)が創刊され、「nicola」(新潮社)、「ピチレモン」(学研パブリッシング)と合わせて6誌がひしめき合う状態になった。この乱世を抜群の安定感でサバイブし続けているのが「ラブベリー」だ。

 「CANDy」、「melon」が早々に休刊に追い込まれ、老舗「ピチレモン」を「nicola」が部数で追い抜くドラマティックな展開の中、「ラブベリー」は常に三番手をキープしている。一時は急伸した「ハナチュー」の後塵を拝したものの、すぐに「ハナチュー」が部数を落としたため定位置に戻った。この間「ラブベリー」はほとんど部数が変わらず、12万から13万部の間をキープし続けている。

■専属モデルに頼らない安定した雑誌作り

 ローティーン向けファッション誌の特徴として、スターシステムがある。読者は内容ではなくモデルで雑誌を選ぶため、各誌人気モデルの発掘、育成に心血を注いでいる。しかし中学生雑誌の定めとして、どんな人気モデルでもある程度の年齢になると必ず「卒業」を迎えなければいけないため、この世代交代が売り上げに影響を及ぼすことになる。

 「ラブベリー」も専属モデル「ラブベリーナ」を育成しているのだが、現在に至るまで際立った人気のモデルを輩出できていない。現在、最も人気があるのが朝日奈央。アイドルグループ「アイドリング!!!」の一員としても活動する彼女だが、その中で特別活躍しているメンバーではない。しかし逆に、モデルにより部数を左右されることが少なかったため、安定した売り上げを維持できた雑誌ともいえる。

 ファッションとしては、例えば制服の着こなし方で、他誌と違ってスカートを短くする折り方を指南するなどやんちゃな傾向がある。好むファッションブランドは「リズリサドール」、「トゥララ」、「ピンクラテ」などの人気ブランドや、「リンジィ」、「デイジィラバーズ」など、ローティーンアパレル市場に強いナルミヤインターナショナル(ナルミヤ系)のブランドが多い。また、色遣いが派手であまりモテを意識しないコーディネートが好まれている。

■モテより女子の結束重視、ヘアメイク企画などギャル志向は強め

 男性タレントを扱った企画はあるが、ジャニーズ系のタレントが出演することはまずない。バーニング系事務所に所属しているモデルが多いためか、バーターの男性タレントの出演が目立つ。また、ラブベリー独自の展開としては男子の専属モデルの存在があるが、あまり出演機会は多くない。その男子モデルが出演する写真漫画の恋愛企画があるのだが、モテは意識されず、男子をダシにした女の子の友情に行きつくことが多い。
その他、部活や校則、文房具など、とにかく学校に関する企画に多くのページを割いている。また、ローティーン向けには珍しくヘアメイクの企画が多いことも特筆すべき点だ。そういった所を総合的に見るとギャル志向が感じられる。「ラブベリー」を卒業した読者は「Popteen」(角川春樹事務所)、「Ranzuki」(ぶんか社)に流れることが多いのではないか。

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「ラブベリー」の誌面バランス

 「ラブベリー」も他の雑誌と同じように情報を過剰に敷き詰めた誌面作りをしている。しかし「nicola」、「ピチレモン」に比べてページのメリハリがなく、軽い印象を受ける。モデルの人気だけでなくこういった部分も3位に甘んじる原因になっているのかもしれない。ただ、各誌が専属モデルの世代交代に苦しむ中、ラブベリーは下の世代が順調に育っている。魅力ある誌面を作って、上位2誌に下剋上を仕掛けてほしいものだ。
(大熊信)

『ラブベリー 2010年 05月号 [雑誌] (雑誌)』

「ナルミヤ系」ってまた新ワード出てきたわ

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