[女性誌速攻レビュー]「STORY」5月号

新カバーモデル+勝間和代の恋愛対談で、さらに進化した「STORY」

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「STORY」10年5月号/光文社

 野球選手の妻で女性誌のカバーモデル……それだけで同世代の憧れを一身にまとっていいはずなのに、その夫が番長・清原和博だったり、自身も結構な苦労人だったりすることで、憧れ以上の親しみやすさを私たちに与えてくれたアッキーこと清原亜希。そんな彼女が、前号をもって卒業し、今号からは新・カバーモデル、富岡佳子さんが登場です。男前がウリだったアッキーに比べ、表紙のトミー(命名・私)は女子っぽさ満点。本当に40代なんですか? 見えな~い。それでは今月のラインナップを。

<トピックス>
◎本物の大人カワイイを魅せてやれ!
◎今すぐマネしたい! シャレブの最新リアルスタイル
◎嵐・マツジュン「僕があなたに着てほしい服」

■トミー登場で、”多面的かわいい祭り”開催!

 アッキーのちょっぴり抜けてる感じが「STORY」の持つ世界観にあまりにもハマッっていたために、後を担うトミーは結構プレッシャーを感じているのではないでしょうか? 巻頭はそんなニューフェイス・トミーの人物像を6ページにわたって紹介しています。

 「HAPPYカワイイ」「真面目カワイイ」「天然カワイイ」「なにわカワイイ」「あったかカワイイ」と、ありとあらゆるカワイイの球種を持っているトミー。スタッフや私生活の友人などから集めたコメントを総合するとこんなお人柄に。”無邪気な笑顔で、PTAの仕事もしっかりこなし、おっちょこちょいなサザエさんキャラで、しゃべると関西のおばちゃんで、フランス映画よりドラえもん映画が好きな、とにかく愛されるモデルさん”。う~ん、隙がない。美人×天然=無敵の方程式の前に、がっくりとうなだれるのみ。

 そして、そんなトミー方程式に敗れた人がここにも。プレ40代代表(ってキャッチもすごい)日本テレビ・馬場典子アナとトミーの対談「富岡さん、私もカワイイ40代になれますか?」。夜9時には寝て、食事や運動にも気をつけているトミーに対し、独身の馬場ちゃんは「私なんか平日はギリギリに起きてばたばた出社。休日は目覚ましをかけない幸せを味わって、気づいたら太陽が高くなっている」と自嘲気味に語ります。「だらーっとして気がつくと夕方なんてことも」という馬場ちゃんに、「例えば家着とパジャマを分けるだけでも違うんじゃないかしら」とアドバイスするトミー。二日酔い気味ノーメイクで、日曜の午後をパジャマのまま気だるく過ごしている馬場ちゃん……キャリアのもたらす光と影でしょうか。

 しかし、本当に恐ろしいのはこれから。女子アナ随一の安定感を誇る馬場ちゃんを、トミーがファッションプロデュースするというのです。トミーは、なんとピンクのワンピースをセレクト。馬場ちゃん、まさかの全身ピンクデビューです。腰に手を当て身体を捻りながらのポージング、そして「私、イケてますか?」の一言! イケてるイケてないはこの際置いておいて、それより馬場ちゃんの心にうっすら根を張っていた”夏目三久願望”を白日の下に晒してしまったトミーに、もしやのどS疑惑が浮上しました。すげえよ、トミー。

■「STORY」に勝間的インディ思考はいらない

 今月の「STORY」の問題企画が、「勝間和代さん、教えてください! ”失敗”からの立ち直り方」。「仕事人として、女として、母として、その半生に学ぶ」ということらしいのですが、そもそも「STORY」の精神性と、勝間氏の唱える”効率性”とか”インディ(インディペンデンス=自立)”って相容れない様な気が。

 読み進めていくと、「学生時代の妊娠、2回の離婚、ワーカホリックな私」、そして「失敗から学んだ」というお約束の”三毒追放”が登場します。全国のカツマーがデスクのPCに貼っている、三毒追放とは”妬まない、怒らない、愚痴らない”。まぁ、媒体によって経歴が変わったりするはずもないので、どっかで読んだな感が否めないのは仕方のないこと。しかし、勝間和代の立ち直り方に、「STORY」の読者は共感するのでしょうか。そもそも「STORY」は、イケてるダンナを従えて、オシャレにも手を抜かずに、もっと若返る40代がテーマ。所帯じみた話は「婦人公論」に、バリキャリ話は「日経ウーマン」にお任せして、なーんも気にせずカワイイ私を夢想する雑誌なのです。夢の話(ストーリー)だからこそ「STORY」なわけで。「人間は失敗からしか学ばないんです。失敗の中からコツコツコツコツ新しいことをやりました」という勝間氏。これが「コツコツ」ではなく「コツコツコツコツ」なのです。昔、受験会場で聞いた時計の音みたいなプレッシャーを感じます。

 同企画「恋する気持ちをあきらめないでいられますか?」のページでは、勝間氏が漫画家の西原理恵子さんと対談。お二人とも恋愛至上主義なのだそうです。そして勝間さんは無類のだめんず好きとか。勝間式思考はさておき、このような40代女性の貪欲なまでの恋愛指向こそ、「STORY」を形作るものであるのは確かです。「恋する気持ちをあきらめないでいられますか?」という質問に「YES!」と言い切る勝間サン。私は言い知れぬ自信を与えられた気がしました。そう、「私でもイケる」という類の。もしや恋愛対談に、あえての勝間氏の登場は、これが裏テーマか!?

 とにもかくにも、トミーの41歳とは思えぬ可愛らしさに圧倒された「STORY」5月号。マツジュンに洋服を選ばせ、オシャレセレブ、略して”シャレブ”のファッションをお手本にして、昭和居酒屋にも足を運んでしまう、好奇心てんこ盛りな内容でした。「STORY」、やっぱりパワーありますよ!(西澤千央)

「STORY」2010年05月号

若くいたい(痛い)病

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