『召しませ、歌舞伎』著者・狩野真央インタビュー

男色やドロドロの人情劇が魅力的! アイドル好きこそ歌舞伎を召しませ

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『召しませ、歌舞伎』狩野真央/イースト・
プレス

 「伝統芸能」という言葉が持つ重みの前に、自分と無縁だと思っていたのが歌舞伎の世界。ただ、昨年からの市川海老蔵の結婚報道や「間もなく歌舞伎座の取り壊し」と聞くたびに、「歌舞伎を見に行かなくっちゃ!」という焦燥感にかられる昨今。でも、実際に舞台を見に行こうと思った時に愕然としたのは、自分が持つ知識の少なさ! ドレスコードは? 何の演目が面白いの?

 そんな迷える”歌舞伎ヴァージン”を救済してくれる本を発見しました。『召しませ、歌舞伎』(イースト・プレス)は、まだ一度も歌舞伎の舞台を生で観たことのない人のための「歌舞伎鑑賞ガイドブック」。でも最大の特長は、ハーレクインなどで活躍中の漫画家・狩野真央さんが描いたコミックエッセイだということ。本のイラストから滲み出る「エロス」が、乙女心をそこはかとなくくすぐって……。妙なエロスを感じつつ、早速、著者の狩野真央さんにインタビューしてきました。

――『召しませ、歌舞伎』を拝読しました! 初心者にうれしい鑑賞のハウツーの他に、人気演目のあらすじが漫画で紹介されていたので、すごく分かりやすかったです。私だけかもしれませんが、BLを感じさせる演目もあって、歌舞伎の意外な一面を見た気がします。

狩野真央さん(以下、狩野) 確かにそういう部分もありますね。演目の中にも、お坊さんとお小姓がカップル、二人で心中したんだけど片方だけ助かっちゃって、生まれ変わった姫と後に結婚したみたいな「衆道」(男色)がテーマのものもあります。今と違って昔の日本は、そういうことが普通の文化としてあったから、そんな設定の演目もあるんですね。

――そんな、BLに一条ゆかりさんの『砂の城』がまじりあったような世界が繰り広げられているなんて……。

狩野 そうなんですよ、歌舞伎はもともと「江戸時代に生まれた人情ドラマ」ですから、ドロドロしいものも多いんです。「衆道」(男色)がテーマで、一部では「BL歌舞伎」と呼ばれている『通し狂言 染模様恩愛御書(そめもようちゅうぎのごしゅいん)』が今、日生劇場で上演中なんです。HPには「市川染五郎と片岡愛之助、東西の花形俳優による男同士の愛と絆の物語にどうぞご期待下さい!」なんてしっかり書かれていて(笑)。ポスターもやる気まんまんのBLです!! って感じなんですよ。
 だから、歌舞伎を高尚な伝統芸能だと思って観に行くと、逆に肩透かしをくらうようなところもありますね。もちろん、普通に「キラキラした世界観が好き」という女の子も取り込めるし、かたやBL系も取り込めるし。実は歌舞伎ってホントに幅広いんです。

■楽しむ近道は、好きな役者に「萌える」こと

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狩野先生のご贔屓、片岡仁左衛門様の”ニヤリ”はきます!
(c)『召しませ、歌舞伎』狩野真央/イースト・プレス

――「キラキラした世界観が好き」というと、アイドル系の世界ですか?

狩野 そうですね。アイドルや宝塚が好きな人は、歌舞伎も好きになれると思います。やっぱり誰か好きな役者を見つけると、一気に歌舞伎愛に火がつきます(笑)。

――ちなみに、サイゾーウーマンの読者はジャニーズ好きな人が多いので、ジャニーズタレントを歌舞伎役者に置き換えて、おススメしてもらえますか?

狩野 う~ん……木村拓哉さんが好きな人には、市川海老蔵さんがおススメです。海老蔵さんはある意味、歌舞伎界のスーパーアイドルですからね。山PことNEWSの山下智久クンなら、クールな感じがするという点で、片岡愛之助さんあたりでしょうか。嵐の二宮クンみたいな演技派で、しかも頭がいいタイプというであれば、市川亀治郎さんかな。あと、ジャニーズではないですが、若手では尾上松也さんや坂東亀三郎さんも素敵だと思います。

――歌舞伎役者さんの中にも、山Pや二宮クンのような人がいるんですね。早速、役者さんをチェックします!

狩野 あくまで私見ですけど、役者さんにハマると、ちょっとしたエピソードにも萌えることもできます。例えば市川海老蔵さんと尾上菊之助さん。二人は同級生の幼馴染みで、共演している舞台はファンにとってとっても楽しみなんです。以前舞台を見た時は、女形の菊之助さんのかんざしが落ちそうになったときに、海老蔵さんが周囲から見えないように、直してあげるというシーンがあって。そういう部分にグッときたり、楽しみ方にも幅が出ます。

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狩野先生、歌舞伎座にての1枚

――確かに、そういった関係性を知れば、より歌舞伎を楽しめそうですね。お話を聞いているうちに、歌舞伎を生で見たいという気持ちが高まってきました! 『召しませ、歌舞伎』にも細かく鑑賞ポイントが書かれてますが、裏ワザを教えていただけますか?

狩野 平日なら当日券がおススメです。週末に比べ、キャンセルが出やすくて、たまにものすごくいい席が空いていたり。よく初心者は手ごろな価格の「幕見席」を購入しがちですが、本当に米粒ぐらいにしか見られないんですよ。だから、逆に常連さんが好きな演目だったり、役者さんをオペラグラスで見る、というような席なので、空いていれば初心者こそいい席をおススメします。
 あとは、やっぱり「イヤホンガイド」を借りること。初心者の場合、お化粧をしちゃうと、誰がどの役者さんか分からなくなることもあるんですけど、イヤホンガイドはその都度出てきた役者さんの名前や、演目を教えてくれるので、必需品ですよ。

――最後に、改めて歌舞伎の魅力を教えてください。

狩野 やっぱり、非日常的な美しさかな。役者さんの立ち振る舞いはもちろん、着物ひとつとっても重要無形文化財の方が染めたり、刺繍を施したり。普段の生活にはない「完成された美」に魅了されるはずですよ。
(花野すみれ)

『召しませ、歌舞伎』

 歌舞伎初心者に向けての鑑賞手引き。演目の分類、公演ポスターの見方から、役柄までを解説してくれる。狩野先生による片岡仁左衛門、坂東玉三郎、市川海老蔵らへの偏愛にほだされて、歌舞伎座に行きたくなること間違いなし! 「助六由縁江戸桜」などの演目をマンガで展開してくれるので、設定ものみこみやすい。華やかな登場人物ともに、膨大な資料を見ながら描いたという衣装やカツラなど「拵え(こしらえ)」にも注目!

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