[女性誌速攻レビュー]「In Red」2010年3月

モテへのアンチ表明? 洋服の”ウンチク”を語りを始めた「In Red」

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「In Red」(宝島社)2010年3月号

 今月の「In Red」(宝島社)は、創刊7周年を記念してユナイテッドアローズとのコラボバッグが付録。表紙の椎名林檎のコーディネートが、「装苑」(文化出版局)表紙の木村カエラ嬢と奇跡的に丸被り(ボトムのデニムはまったく同じアイテム)なのに気付きましたが、編集長&スタイリストは気づいていらっしゃるのでしょうか。すでに残念なムード漂う今月は、こんな内容です。

<トピックス>
◎春色デニムで先取り1カ月コーデ
◎大人可愛い3大春メイク
◎「靴&バッグ」新作BOOK

■アンチ・モテ! ファッションをウンチクで語る

 今号の大特集「30代女子のおしゃれ定番服」では、トレンチコートやデニムなどの定番服14点が登場し、アイテムごとの着回し方を伝授。一見するとよくある企画ですが、じっくり見ると各アイテムごとに「○○ストーリー」という記述が。どんなストーリーかというと、例えば「チノパン・ストーリー」は、「チノパンツとは、チノーズ=軍服に用いられる厚地の綾織り布を使ったスラックスのこと。丈夫で仕事に向いているため、第一次、第二次世界大戦を通じてアメリカ陸軍のユニフォームに使われていたそう。その後、アメリカ東海岸の名門私立大学グループの……」といった、チノパン今昔物語、もとい”ウンチク”がおよそ300文字に渡り語られているのです! さらには、ダイアン・キートン、ジャニス・ジョップリンを始め、アイコン的な女性の写真も組み込む熱の入れよう。

 これら「綾織り、世界大戦、ユニフォーム」といったワードには「フワフワ、キュート、ふんわり」のようなモテの香りが一切ありません。「モテ、流行り」で片付けられてきた女性ファッション誌界に、ウンチクで差別化を図るつもりでしょうか。「うちらは、モテるから、流行ってるから着るんじゃないの」的な、現代女性誌へのアンチ姿勢が感じられる無骨な企画でした。

■「洗濯は洗濯板で手洗い」、行きすぎたオシャレ生活

 続いては、おしゃれ有名人のお掃除術を紹介する「私のハウスキーピング術」に注目してみましょう。古いストッキングを埃取りに活用、酢水で鏡拭き、なんてありきたりの方法なんかじゃ驚かないわよ! というこちらの思いを知ってか知らずか、紹介されているのは舶来品のオシャレな掃除用具一辺倒。ズコーッ! スウェーデンKRONのお役立ちモップ、北欧ブランドの洗濯機、イタリアの洗剤ブランド、オーストリッチのはたき、って”掃除術”っていうより、おしゃれ掃除道具紹介じゃん! っと思わずつっこんでしまいました。しかも、ただ舶来品を使うだけでは満足できないらしく、「タオルはオーガニック洗剤のソネット、衣類はイタリアのブカートで洗濯」と2種類を使い分けする方も。そんななか、洗濯板と洗面器を紹介し「お風呂ついでに手洗いを」と言っている昭和な方も。衣類の素材が高級すぎて洗濯機が使えないのでしょうか。一般的掃除術を求めて読むと痛い目を見る、極端なお掃除術企画でした。
 
 巻頭ではYOUやりょうによる手作りアイテムのプレゼントや、ブランドとコラボしたアイテムの通販企画で7周年記念を祝っていますが、それ以外の企画はいつもどおり。ファッション企画で”ウンチク”を取り入れ始めた「In Red」、この路線で他誌と差別化を図っていくのか否か、今後も注目していきたいと思います。
(二宮まい)

『装苑 2010年 03月号 [雑誌] (雑誌)』

スタイリストさんびっくりだね

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