"フィナーレ"直前インタビュー

史上最高視聴率の『のだめカンタービレ』監督・今千秋は今回も「負けません!」

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(c)二ノ宮知子・講談社/のだめカンタービレ3製作委員会

 毎シーズン、エッジの利いた作品を発表し、アニメファンのみならず幅広い層から注目を浴びる孤高の深夜アニメ枠「ノイタミナ」。実写版もクライマックスを迎える『のだめカンタービレ』のアニメシリーズ最終作、『のだめカンタービレ フィナーレ』の放送がノイタミナ枠で、1月14日のフジテレビでの放送を皮切りに全国でスタートした。

 アニメ版『のだめカンタービレ』といえば、前作『巴里編』において「ノイタミナ」枠史上最高視聴率を叩き出したことで話題となった。その続編ということで、『フィナーレ』にも当然注目が集まっている。そこで放送が開始した今、前作に引き続き『フィナーレ』を手がける今千秋監督に本作の見どころと、意気込みについて語ってもらった。

──いよいよ『のだめカンタービレ フィナーレ』放送開始しましたね。制作現場の状況はいかがでしょうか。

今千秋(以下、今) はい。制作は終盤に入っており、現場はラストスパートをかけている状況です。

──『フィナーレ』はどんなストーリーになるのでしょうか。

 『巴里編』は群像劇的な側面が強かったと思うんですが、『フィナーレ』は完全にのだめの話ですね。のだめが一度挫折して、そこから再生していくという重めの話になると思うんですが、そういうのだめの悶々とした感じが人間らしくて面白いと思います。人間ドラマの描写は濃くなっていますよ。

──『フィナーレ』注目のシーンはどんなところでしょうか。

 原作でいうところの「結婚してください」と千秋に言うシーンですね。

──いろいろな意味を含んだシーンですよね。

 女子的には、思わずウルッとしてしまいますよ。「結婚してください」のところって、どんな女子でも感じるところじゃないかなと思うんですよ。(その場から)逃げたい気持ちの時の……ありますよね?(近くにいる女性スタッフに声を掛ける)彼氏がいようがいまいが、普通の女の子なら絶対感じたことのある感情だと思うんですよ。のだめって変わり者で通っていたけど、やっぱり普通の女子だったんだ、って分かるシーンなんです。

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(c)二ノ宮知子・講談社/
のだめカンタービレ3製作委員会

●アニメ版『のだめ』制作裏話

──アニメ版『のだめカンタービレ』は、原作を忠実に映像化している印象ですが、漫画をテレビアニメという別の媒体に翻案するということの難しさなどはあるでしょうか。

 どうしても切らなくてはいけないエピソードが出てくるので、どこを切るのか判断するのが難しいところですね。『巴里編』では、のだめのカレー事件をやりたかったんですが、どうしてもそこを切らないといけなかったことが残念でした。

──アニメ版『のだめカンタービレ』を制作される時に気をつけていることは何でしょうか。

 テンポ感ですね、『のだめ』は特にノリの良さが重要なので。ただ実際に動かそうとすると、実はけっこう動かしづらいんですよね。いかにもアニメっぽい動きはあんまり似合わないし、あんまり下品になってもいけない。でもあまり動かないのもつまらない。そのさじ加減が難しかったです。特に『巴里編』の初期は、ずっと悩みながら作っていましたね。

──個人的には『巴里編』第5話の回し蹴りの動きが印象的でした。

 あれは反響がすごかったですね。みんなゴワゴワ言っていました。一番アニメっぽい『のだめ』というか。実は原作の二ノ宮先生から、「あのシーンはアニメっぽくして」みたいなオーダーをいただいていたんですよ。

──『フィナーレ』でも二ノ宮先生からのオーダーはあるのでしょうか。

 制作に入る前に、「『フィナーレ』はのだめの話でいこう」という話を二ノ宮先生やプロデューサーさんと一緒にしたのですが、それ以外は特にはないですね。好きなようにやらせていただいています。ただ、『フィナーレ』はのだめ中心の構成になるということで、結果的には原作の……二ノ宮先生の描かれた『のだめカンタービレ』という作品の持つ、テーマの純度がより一層高くなっているんじゃないかと思います。

──『のだめカンタービレ』というと実写の劇場版も公開されますが、やはり実写版は意識していますか?

 実写版もよくアニメっぽいアクションをしていますよね? 特にケンカ橋のところ、「あれよりアニメっぽくしてください」というお話が二ノ宮先生からあったので、そのように心がけました。実写版とはいいライバル、という意識です。負けません、みたいな。

●ノイタミナ・ブランドというプレッシャー

──アニメ版『のだめカンタービレ』が大ヒットした理由とは何なのでしょうか。

 『巴里編』前半は視聴率も普通で、突然、キューンって(視聴率が)上がったんですよね。自分としては原作があるので、その漫画をフィルムにするっていうのが最低限の目標であり、奇をてらいたいわけではないんですが……あえて言うなら自分なりに原作を大切に出来た結果でしょうか?

──原作のもともと持っているポテンシャルをそのままアニメにした。

 そのようにしたい、というか、している……。します(笑)。

──ノイタミナというと、意欲的な内容の作品が多い気がします。そういう枠での作品作りは、他の現場での仕事と比べていかがでしょうか。

 緊張しますね……。どんな作品でも緊張はしているんですが、とりわけ『のだめ』に関しては、最初かなりプレッシャーがありましたね。

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ノイタミナ枠で圧勝中の今千秋監督

──他のノイタミナ作品を意識しますか?

 視聴率については意識しますね……(笑)。一度記録を作ってしまったので、それを抜かれたくはないというのは正直あります。昨年末、普段はアニメを見ない友人が「『空中ブランコ』が面白い! ハマった!!」と言っていまして……「じゃあ、その勢いで『のだめ』も見てね!!」みたいな。本来ノイタミナって、そういう争いをする場じゃないんでしょうけど……(苦笑)。

──その切磋琢磨の結果に出てきた『巴里編』の視聴率6.6%という数字が、ノイタミナ作品の一つの目標になっていると思います。

 『フィナーレ』は、それをさらに超えたいですね。超えるために、J.C.STAFF(アニメ制作プロダクション)はがんばっています!

──楽しみにしています! それでは『フィナーレ』に向けての意気込みをお願いいたします。

 負けません! という気持ちで。実写版にであったり、自分のやった2期にであったり……。敵対心じゃなくて、のだめにコンサート依頼が来た時の、前向きな「負けません」みたいな感じです。どうぞよろしくお願いいたします!
(インタビュー・文=有田シュン)

●『のだめカンタービレ フィナーレ』
2010年1月14日(木)より毎週木曜24:45~フジテレビ”ノイタミナ”ほかにて放送
毎週木曜日24:45~30分×全11話
公式HP:<http://www.nodame-anime.com>

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