『これがオンナのケモノ道』刊行記念インタビュー

安彦麻理絵が提言「ブスはこうして作られる!」~SAVE THE BUSU~

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(C)安彦麻理絵/太田出版

 突然ですがそこのアナタ、近ごろブスになってません? 「私はブスじゃないわよ!」なんて怒ったらごめんなさい。しかし、ここで言うブスとは顔立ちのことではなく、美しくない表情、下品な言動のこと。どんな美女だってブスになる可能性があるんです。街を見渡せばほら、あちこちにブスな女性が……!

 最新の抱腹絶倒エッセイマンガ『これがオンナのケモノ道』(太田出版)でもブスな女を容赦なく描き、女性読者からは熱狂的な支持を集める一方で、男性からは「女が嫌いになる……」と恐れられる、漫画家の安彦麻理絵さん。ブスを描いたら日本一の安彦先生に、ブスとは何か、そしてブスにならない方法を聞いてきました。安彦さんも取材陣も、自分のことを棚に上げているのは重々承知。美女予備軍のみなさん、この記事を反面教師としてお役立てください!

――いきなりですが、安彦さんはそもそも可愛い女の子が出てくるマンガを描いていたのに、どうして今ではブスばかり描くようになってしまったんでしょう?

安彦麻理絵(以下、安彦) 私、いつからブスを描き始めたんだろ……。自分で描いていて楽しいって気持ちがあったのと、それを人がほめてくれたんですよ。しかも意外と女子ウケがよかった。可愛いだけの女の子しか出てこないマンガを、みんな腹の中でつまんないと思ってたんじゃないですか(笑)。誰が見ても可愛い人ってほんの一握りですからね。

――安彦さんが考える究極のブスってどんな女ですか? 『これがオンナのケモノ道』には「ライブハウス前で座ってお菓子を貪る軍団」などいろんな種類のブスが出てきますよね。「ネズミの国帰りの女子集団」は相当ブスでしたが(笑)。

安彦 あれもだいぶブスですけど、彼女たちは可愛げがあるので私は好きなんですよ。それよりイヤなのは、場の空気を読まない女。いけしゃあしゃあと図々しく、みたいな。私の友達が飲み会に連れてくる女が、いっつもブスなんですよ。本当に頭が悪いし、空気も読まない。そういう女ってとにかく品がないんですよねぇ。

――2009年に日本中を震撼させた、二人の結婚詐欺女。決して美人じゃないのに、どうして男は騙されたんでしょう? 私よりブスなのに!

安彦 池袋の詐欺女って、お菓子作りが得意って言ってたんですよね。私、お見合いパーティーの取材に行ったことがあったんですけど、一緒に参加した友人は本当にお菓子作りが好きだったんですよ。自己紹介の紙に「趣味=お菓子作り」って書いたら男が寄ってきちゃって。結婚詐欺女といい、お菓子作りが得意ってのは、男にはすごい武器になるってことが分かりましたね(笑)。

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(C)安彦麻理絵/太田出版

――なるほど! 同じく著書で耳が痛かったのが、「ブスは食ってるもんもブス」という。

安彦 ピザとか揚げ物とかの「ブスメシ」のことですね。それでパーティーをするのが、ブスパーティー(笑)。私は「ブスパ」って言ってます。昔流行ったパジャマパーティーって、要するに「ブスパ」でしょ。ベッドの上とかで寝ながらお菓子食べる女って最悪ですしね。前の旦那が、「大学時代の合宿で、ベッドの上でお菓子食う女がいた。男の目からしてもだらしない感じでイヤだった」って言ってて。そもそもお菓子をボリボリ食べてる女ってなんかブスですよね(笑)。でもそれが楽しいのよね~。

――私もチョコやポテチをときどき一気食いしちゃうんですよ!

安彦 特にコンビニ系のお菓子はおいしいですもんねぇ。何かの雑誌で美人が、『スウィーツを食べるときは安いお菓子じゃなくて1個で満足する高いチョコを選ぶ』って言ってて、納得しちゃいましたね。鳥取の結婚詐欺女は100円ショップで2万円分ぐらい買ってたらしいって、週刊誌に書いてあったんですよ。100均やコンビニで散財する女って絶対にブスですよね。

――2万円!ってことは、食べ物から日用品まであらゆるものを買うんでしょうね。

安彦 プラスチックのカゴとかも買うってことなんでしょうね。部屋が100均だらけの女ってすごいイヤ(笑)。私も自分の息子には、そんな女とつきあうのやめろって言いますよ!あと、化粧ポーチが汚い女もけっこうブスじゃないですか? よく喫茶店とかでメイクしてる女っていますよね。何を使ってるか見るのが好きで観察するんですけど、パフが真っ黒な人とかいますもん。パレットに手アカがベタベタついてたり。だいたい電車とか人前で化粧する女って、化粧道具が汚すぎますよ~。

――そのほかに安彦さんが注目するブスは?

安彦 「郊外の大型ショッピングモールに来る主婦はデブが多いらしい」って旦那が話していて。食品を大量に買って、それからフードコートで食べてる女って確かにブスかもね、って。「東急東横線は美人度が高い」なんて言うけど、都心に住んでる人ってやっぱり見た目を気にするじゃないですか。私もいろんなところに住んだことがあるし、別に差別するつもりはないですけど、大型ショッピングモールはブス化が進んでると思う!

――うわっ、私ああいうところで一日過ごすのが大好きです!オシャレな街に住めばブスになりにくいってことでしょうか?

安彦 100円ロー●ンじゃなくナチュラルロー●ンがある街は、街としてのブス度はかなり低い。そういう街に住んだら、ブスっぽいものに触れる機会があまりないからね。パンを買うにしてもオシャレなブラッセリーで硬いパンを買ったりするわけでしょ? 私なんか、旦那がこないだコンビニでヤマ●キのダブルソフトを買ってきたから、すごい怒ったんですよ。なんでそんなブス度が高いの買ってくるの! あれっておいしいけどすごいカロリー高いんですよ! かといって体によさそうなものを食べれば綺麗になるかと思って玄米に変えたら、食べすぎて太っちゃうし。加減が分かってないあたりもブスでしょ(笑)。妊娠中は「まるごとバナナ」ばっかり食べてたし。ヤマ●キパンって本当にブスメシの宝庫よね。

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「コンビニの季節限定菓子はブス度が高い」
安彦麻理絵先生による自画像

――あ~私も『ナイススティック買ってきて』ってよく言ってます! 青山や代官山なんかにとうてい住めない私は、もう美人にはなれないんですかね。

安彦 そんなことはないと思いますよ。ニコッと口角上げて笑顔でいるだけで、どんな人もグッと可愛くなれると思う。男の人だってみんな自信なんてないんだから。それに美人すぎる人って逆にまったくモテないらしいですからね。女友達が、同性でも顔を合わせるのが恥ずかしくなるぐらい綺麗な子と知り合ったんです。やっぱりモテるんでしょって聞いたら、『本当にモテないです』って。『正直に言うと、ほどほどが一番モテると思います』だって。合コン行っても高嶺の花すぎて男から声をかけられないし、親しい女友達もできない。恋愛相談をしても『美人なんだから大丈夫だよ』で終わっちゃう。美人も苦労するらしいですよ。

――美人はほどほどにもなれないけど、ブスはちょっと頑張ればほどほどに近付けるってことですね!

安彦 口角上げるだけでいいんだったら簡単じゃないですか。あとはコンビニお菓子や揚げ物みたいなブスメシを食べない。それに、ブス同士で群れない! これを守れば誰だって可愛くなれると思いますよ。それでも私は美人よりブスのほうが好きかもしれないけど(笑)。

 マンガではありとあらゆるケモノ道を体験取材し、各方面に毒づいた安彦さんですが、実際にお会いするととっても明るくて優しい女性でした。しかし取材中に「ブス」を連呼していた安彦さん&取材陣も、周囲からはブスと思われていたかもしれません……。

『これがオンナのケモノ道 (Fx COMICS) (コミック)』

めちゃモテ♪ブスになれちゃうかも~

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