[女性誌速攻レビュー]「spring」10年2月

“モテ”を隠した「spring」、でも一番男の目を気にする女子に捧ぐ

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「spring」2010年2月号/宝島社

 今月号の「spring」は年末年始豪華2大付録と称し、マーク・ジェイコブスのポーチと、人気フードコーディネーター・SHIORIによる「カレと食べたいごはん☆レシピ」が付いています。「なちゅカワ」がメインテーマのこの雑誌、一見するとカジュアル女子に向けたファッション誌ですが、その奥に隠された裏テーマが随所にちりばめられています。というわけで、早速トピックから見ていきましょう。

<トピック>
◎「服」と「バッグの中身」大調査 オシャレスナップ195!!
◎ひとり暮らしの「ナチュ☆かわ」インテリア
◎旬のお笑い芸人「理想の恋愛」トークバトル
◎2009総決算! ベスト☆コスメ大賞

■ゴーイング マイ “かわいい” ウェイ

 まずは、「園子のプチプラおしゃれ着まわし30日間」という着まわしコーディネートページを見てみましょう。「PINKY」や「CanCam」などが独特の着まわしコーディネートページで有名(?)ですが、それらとは一線を画すのが「spring」。前の2誌の特徴といえば、日々のストーリーの中に恋愛が入り込んでくるのがお約束。たとえば「直樹先輩と初デート。勝負の日は、やっぱりシフォン素材のスカート。だって女の子に見られたいんだもん♪」などなど、異性の目を意識してのコーデと、ストーリー展開(おおむね彼氏以外にもう一人ちょっかいをかけてくる男性が登場)。

 でも、「spring」は、あくまでもコーディネートが優先。ストーリーがなんとなく想像できるぐらいのコピーしか見当たりません。今月号でも「久しぶりに実家へ帰省 街はすっかり冬景色」「年初の会議でプレゼン 部長に褒められちゃった♪」といったかなりローテンションの、まさに”説明文”。ただ時折、同窓会で再会した男の子と食事に行ったり、旅行のお土産を渡したり、と抜け目なく恋愛は進行していきます。でも、彼の固有名詞は絶対に出さず、ページの比重はあくまでファッション。「恋愛はするけど、自分がかわいくあることの方が大事」というポリシーが見えなくもないつくりです。猛禽ちゃんの香りがプンプン。

■「何にもしてないよぉ~」とは言わせない

 次は、美容ページ「美容の現場 ピン/キリ潜入レポート」をチェック。なんでも美容クリニックやエステサロンなどの贅沢メニュー&3,000円以下のお得メニューを調査してきたんだそう。赤文字系雑誌(「CanCam」「JJ」など)や「GLITTER」(トランスメディア)など、メークやコスメにもうるさい女性をターゲットにした媒体に掲載されていればまったく違和感ない特集なのに、”すっぴん(に近い)カジュアル主義”の「spring」に6万3,000円のビタミンC導入や、8万4,000円のレーザー治療などが紹介されると、別の意味が発生する気が……。「お肌のお手入れなんて、何にもしてないよぉ~」と言いながら、夜な夜ながむしゃらにパックや美顔器を稼働させている女の姿が見えてしまいました。いや、そんなことはないはず。だって、雑誌のコンセプトは「ナチュかわ」ですもの……。

■「作ってあげたい」に潜む本当の意味

 今月号の付録の一つが『作ってあげたい彼ごはん』でおなじみのフードコーディネーターSHIORIによるレシピ集。この時期に多い、クリスマスものかと思えば、中はいたって普段の料理が紹介されています。ただ、その料理が「ブイヤーベース風トマトシチュー」「筑前煮の混ぜごはん」「ローストチキンのトマトソースがけ」という、絶妙なライン。庶民的になりすぎず、でも決して「VERY」で紹介されるような食べるこちらにまで緊張を強いられるものでもなく、見た目もオシャレ。男が飛びつくラインを外さない、さすがは「好きな人に作ってあげたい!」(よく考えると上から目線)のポリシーです。

 というわけで、「モテなんか関係ない」と言いつつも、やっぱり男目線から逃れられないという今日の日本女子の現状を露呈してしまった「spring」。この問題に限っては、何も「spring」に限ったことではないんですが、今、一番売れている出版社・宝島社が発行している雑誌がこの呪縛を抱えているということに、別の問題が浮かび上がりそうです。本当は社会学者に追及してもらいたい問題ですが、「やめてくれ~」と土下座されてもサイゾーウーマンが来年も調査にいそしみます。

『臨死!! 江古田ちゃん 1』

いつか猛禽ちゃんと刺し違えたいアナタへ

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