[女性誌速攻レビュー] 「VERY10月号」

「セレブとは我慢の集大成」という現実を見せた、「VERY」10月号

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「VERY10月号」/光文社

 今月の「VERY」は、秋を目前にファッションから、メーク、歯のホワイトニングまで幅広い企画が目次を踊っています。でも、実際に読んでみると、徹底した「VERY」イズムがどのページにも脈々と流れていて、いまどき珍しいぐらいにコンセプトがブレていません。では、早速トピックから見て行きましょう。

<トピック>
◎「この流行」なら3年使える!
◎エレカ様、秋の新作バッグは”斜めがけ”狙い
◎クリニックいらずの整形ファンデーション
◎働くママの子育てハウス

自分のために、好きな洋服を着ちゃダメ?

 「基盤のある女性は、強く、優しく、美しい」を媒体コンセプトに掲げている「VERY」。ジェンダー的な意見をかわしたいのか、「基盤」という言葉に置き換えていますが、中身を見れば「基盤」=「結婚・家庭」ということはすぐに分かるはず。だからなのか、「妻」であり「母」である彼女たちに、洋服を選ぶ自由などはないようです。

 まずは「”女度高め”な関西お受験スーツ」のコーナー。その名の通り、いよいよ本格化する”お受験”での必勝スーツを紹介しています。例えば、

「初心者は、後ろ姿で差がつくウエストシェイプジャケットで、グラマラスシルエット♪」「フリルやギャザーでメリハリを作れば、紺スーツも華やか度マックスです!」

 などなど。これは一見すると、「お受験とかいいながら呑気だな」と思われがちですが、お受験とは学校(幼稚園)の関係者だけでなく、「保護者同士のチェックも頭に入れて!」という編集部からの無言メッセージが読み取れますね。一見地味だけど、ディティールで値段を感じさせないと、私立ではママも生き残っていけません! 「先輩お受験ママ」たちからのアドバイスの中に「赤ショーツを勝負下着にしているママもいました。落ち着いていいそうですよ」との衝撃告白も発見! ほら、燃えたぎる炎は、下着に置き換えて!!

 続いては「実例・オシャレ読者の授業参観服」のコーナー。またまだ、子どもの行事関連でのコーディネート術は続きます。こちらはしっかりリードに「先生の目も気になるけど、横に並んだママたちの視線も刺さります」と明記してあります。こちらは読者に、授業参観服のポイントを語ってもらうのですが、心意気が恐い感じです。

「人とかぶらない意外ブランドがコンサバ派の至上命題」「あくまでもベーシックカラー。デザインやディティールで個性発揮」

 だそうです。下界の商品を買わないセレブ妻たちは、購入するブランドが限られているため、逆に他人とかぶるんでしょうね。大変でしょうね、その悩み。

 そしてさらに、子どもがらみのコーディネートの企画は「『2学期の私』のオシャレ完成!」です。こちらはお得意のシーン別。「学校行事にぴったりの『きちんと服』」「ママ友ランチ用『華やか普段着』」「買い物や公園に! カジュアルOKなご近所シーンなら」とさまざまな局面でのおススメコーデと注意が。もう、自分の好きな洋服を自由に着させてあげて!

図らずとも”セレブ妻”の光と影が出る、誌面作り

 「VERY」の想定読者としては、リッチな30代セレブ妻。庶民には身近に感じられないような悩みを持っている彼女たちをターゲットにしているためか、その悩みが気になっている部分をクローズアップした企画が多いのも特徴。

 「持ちよりパーティーNG集」のコーナーでは、「VERY」編集部が「ママ友との優雅なパーティは”主婦の常識”を試されている場」と断言! パーティーでのNG回避術を授けてくれているのですが……。

「子どもがお料理の作り手の前で『これおいしくない!』と暴言を」→「正直、子どもは飽きてしまうのだと思います。(略)面白パーティーグッズで気をそらしちゃいましょう」

「子どもへのプレゼントまで持参の上司。こちらは相手の子どもに何も用意してなくて…」→「後日フォローするのも手でしょう」

「作っていったものが人気ゼロ! ひとりでガンガン食べましたが、何か?」→「コミュニケーションの問題です(略)、会話をきっかけに、おのずと箸が伸びると思います」

 シチュエーションの一つ一つに、セレブならでは気苦労が感じます。こんなことに悩むぐらいなら、庶民のままでいいです。煮っ転がしとか、箸でつつく日々を望みます!

 さらに恐いのが「ブレイクするバザーグッズ、傾向と対策」のコーナー。幼稚園&小学校でバザーに出品しなくてはならない(しかも手作り)人へ向けた企画のようです。デコレーションバスケットやら、携帯ストラップやら、おかばんセットやらが、かわいく誌面にちりばめれています。ただそのプロ級の腕前を見るたびに、恐怖が募ります。一針一針にどんな思いを込め、陰口を言われないように「完璧に」作りこんでいる姿を想像すると……。今月の「VERY」は良くも悪くも、若きセレブ妻の気苦労を感じさせる展開。セレブにあこがれている結婚前のあなた、今月号の「VERY」で実態を学んだ上で、結婚相手を考えましょう!

『セレブはぜったい太らない』

ビヨンセ、マライア・キャリーはギリギリのラインだよ

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