[TVツッコミ道場]

色々ありすぎちゃった? 森進一が郷ひろみみたいに変身!?

2009/07/22 17:00
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『ゆらぎ』森進一/ビクターエンタテインメント

 「誰!?」と、思った。または、「郷ひろみのそっくりさん?」と。

 テレビの画面に映っていたのは、歌手の森進一。誰でも知ってる森進一が突然、郷ひろみみたいになっていた。

 まず髪型が、分け目を立たせた最近の郷ヘアーそっくり。そして、真っ白のストライプの上下のスーツもまた、ヒロミ・ゴー的。さらにそこにピンクのペイズリー柄のシャツとネクタイを合わせるという、ド派手な見た目になっているのである。「何があったんだ、進一さん!?」と心配せずにはいられない見てくれになっているが、実際色々あったしなぁ。そんなわけで、森進一ミーツ郷ひろみといったことが、なぜか結果として「森進一のそっくりさん」にも見えるし「郷ひろみのそっくりさん」にも見え、見ようによっては若人あきら(現・我修院達也)にすら見えてくる気もする、不思議な雰囲気を漂わせている。

 そんな、変身をとげた森進一が登場した、7月16日放送のNHK『スタジオパークからこんにちは』に、今回はツッコませていただきます。

 近年の森進一といえば、2年前ぐらいの、作詞家・故川内康範氏との『おふくろさん』騒動が記憶に新しい。それから森昌子との離婚もあった。今年でデビュー44年の森進一、いろいろありすぎて、何かがはじけちゃったのか、それとも無理やりハジケさせようとがんばっちゃったのか。だけど、どんなふうにやっていいのかよくわかんなくなって、お手本にしちゃったのが、50代になってますますハジケまくっている郷ひろみだったのだろうか。

 そんな感じで、見ているこっちの気持ちの落としどころもいまいち分からないまま番組を見ていると、番組司会者の武内陶子アナウンサーが、こんなフレーズを持ち出した。

<人生には3つの坂がある>

 どういうことかというと、(森進一の)人生にある3つの坂、それが「上り坂」「下り坂」そして「ま”さか”」であると。披露宴スピーチみないたダジャレだ。波瀾万丈だということがいいたいみたいだが、すると陶子アナ、立て続けにこんなことを進一の目の前で言った。

「森さんの中では、”まさか”が、本当にご縁が深いかと」

「いろんな”まさか”がおありでございまして、そこのところがキーワードで」

 あまり触れられたくないところを真っ正面からいじっちゃった。徹子か? 進一も一瞬表情が曇ったが、苦笑するしかなく、

「いえいえ、いじめてるわけじゃないんです。ごめんなさい」

 陶子アナも変なフォロー。

 さて、森進一はなぜ変身しちゃったのか。こんなフレーズがモニターに映し出された。

<ま・さ・か! 2009年夏 森進一が踊る!?>

 大爆笑である。やっぱり仮想イメージは、ヒロミ・ゴーか。「アーチーチー」みたいなのやりたかったのか? マツケンサンバみたいな好例もあるし、ハジケ方向でイメチェンをはかるのは、間違いではないのかもしれない。そんな新境地を切り開いた森進一通算117枚目(!)のシングル『ゆらぎ』を披露してもらうことになった。

 踊る森進一、横を向いて膝を折り、腰に手を当てポーズを決めている。昔の氷室京介やトシちゃん的なポーズといえばいいだろうか、いずれにせよ、ちょっと古い。これが答えなのか、進一。曲自体も「踊る」というものの、とくにダンスミュージックに挑戦とかいう類のものではなく、ポップな演歌といった感じ。そして肝心なフリといえば、基本的には「手振り」。マイクを持っていないほうの手をジェスチャー的に振ってみたり、「シュタッ」とやってみたり、指をさしてみたりするような程度のもの。サビでやや動きが増えたものの、進一の下半身は動かない。ターンぐらいしてくれればいいのに。そして、キメの部分でまた、氷室ポーズ。

……森進一的には新境地であることは間違いないですが、華麗なステップやターン、ハイキックとか、はたまた「森進一のおふくろサンバ」とかを期待してしまった自分がばかだった。覚えやすくていい曲でしたけどね。

 あと、番組中ずっと気になっていたのが、森の肌の質感である。なんか動きがなくて、蝋人形みたいな質感になっていて、アップになると異様な迫力である。それもまた、パチモンくささに拍車をかけているのか。そして、ファンの熱狂ぶりが、すごい。「キャー」「キー」「ウキー」と絶叫していて大人気。あと、氷川きよしなんかもそうだが、演歌歌手のファンも、ウチワで応援するんだ、ジャニーズみたいに(そういえば息子も元ジャニでしたね)。
(太田サトル)

『エトセトラ』

息子よりアイドル顔だね

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最終更新:2010/02/04 22:47
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