元「ELLE japon」編集者のマタニティショップオーナーが解説

妊婦はカッコいい!? オシャレママが増加中の背景を徹底分析

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「spring」でも親子スナップ企画が組まれた

 近年、妊婦や若ママ向けの新雑誌の創刊が目を惹く。これまでは育児雑誌コーナーに置かれ、女性誌とは離れた世界に存在していたが、ここにきて”マタニティ””妊婦”という世界が、グッと身近になっている。

 「母になってもcute&cool」をキーワードに掲げる「nina’s」(祥伝社)。誌面に登場するマタニティウエアは、一見そうとは思えないほどファッショナブルだ。またキッズ向けモードファッション誌「MiLK日本版」(エクスナレッジ)では、ファッション業界人の妊婦姿やウエアも掲載され、多くのセレクトショップやブランドがマタニティラインを展開していることに気付く。

 このように、にわかに活気づいているマタニティ業界の裏には何があるのか。「ELLE girl」「ELLE japon」(ともにアシェット婦人画報社)など多くの女性ファッション誌で編集として活躍し、4年前にマタニティウエアのセレクトショップ「ヴィリーナ マタニティ」を立ち上げた、青木愛さんに、このブームの背景を伺った。

――現在のマタニティウエアを取り巻く状況はどのように変化していますか?

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青木愛さん(以下、青木) まず、妊婦がオシャレなのはあたり前の時代になりました。ここ半年から一年の中で、チュニックやワンピースなど妊婦さんも着られる普通の服が増えてきまして、おしゃれな妊婦さんの中には、ボトムスやナーシング(授乳服)だけを購入し、出産まで済ます、という方もチラホラ。今までは「こんなにオシャレなマタニティがあるんだ」と弊社サイトも喜んで頂けたのですが、特に業界のおしゃれな方々はマタニティを買わないで過ごされることも多くなりました。ですから、買う方と買わない方の2極化が現状のようです。

――マタニティや妊婦が注目されるようになった要因はあるのでしょうか?

青木 アメリカでは「HOT MAMA」ブームというのがありまして、その頃ブリトニー・スピアーズやクリスティーナ・アギレラ、マドンナなど、たくさんのセレブが出産しママになりました。彼女たちの妊婦姿がメディアに出ることで、「私も妊娠したらかっこいいママになりたい!」というムードが盛り上がり、また9.11以降はニューヨークで家族回帰が高まりベビーブームが起こりました。ただ、ここにきて経済状況が悪化して参りましたので、中間層の妊婦服にかけるお金が激減し、業界的には苦戦していますね。だからこそマタニティブランドの勝ち負けがはっきりしてきています。そういった「HOT MAMA」ブームに、やっと日本が追いついたのでしょう。将来的には、日本もブランドの勝ち負けがはっきりしてくるのでは、と思っています。

――日本での盛り上がりに一役買ったのはどういった方々でしょう?

青木 渡辺満理奈さん、岩堀せりさん、最近だとhitomiさんですね。岩堀さんの『新・妊婦道』(講談社)は妊婦でも格好良くっていいんだ! と女性に自信を与えました。広末涼子さんや、ともさかりえさんはファッションがお好きで、妊娠中もオシャレを楽しんでいました。妊婦だからって影に隠れて、オシャレもできないなんて、嫌ですよね。「妊婦になってもキレイだね、素敵だね」と言われると、すごく嬉しいんですよ。少し気にするだけで、いつもより数倍褒めてもらえる、と思います。

(後編に続く)

青木愛(あおきあい)
ファッション誌「La vie de 30ans」、「25ans」、「Vingtaine」で編集者として活躍の後、2003年に夫と共に渡米しNYの「ELLEgirl」で編集者として働く。04年に男児を出産。帰国後は「ELLE Japon」に所属。06年、VIRINA JAPAN INC.ヴィリーナ ジャパン(株)を設立し、オンラインショップでシカゴ、ロス、NYから買い付けたマタニティウエアを販売。現在二人の男の子のママ。

■ヴィリーナ ジャパン公式サイト

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