[連載] 水谷舞の合コン四季報

板についた”公僕”ぶり! 東大出・総務省官僚の合コン掌握術

2009/07/21 21:00
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合コン必勝服のコーデ解説は以下より

――元JALのCAで、合コンでお相手した企業は150社以上! の自称”合コン総研アナリスト”水谷が、実地調査(=合コン)をベースに上流メンズを辛口ジャッジ!

 外務省、財務省と並ぶ行政の心臓部・総務省。行政組織の管理、地方行財政、消防防災、郵政などの幅広い業務に加え、テレビ、携帯、インターネットなど、放送や通信に関したあらゆる事業の許認可権限を持つ。そんな同省の官僚といえば、お役人中のお役人。エリート臭がぷんぷん漂ってきそうだが、合コンでははたして……。

 雇用不安が強まる中、安定度抜群の公務員人気も再燃中。では、合コンから見える、彼らの安定度はいかほど? ということで、「キング・オブ・公務員」である総務省キャリア官僚に焦点を当ててみます。

 今回は白金台にあるピザの名店にて、2:2でスタート。「お金ならいくらでもあるよ。若くてキレイで料理上手な女性がタイプ」と言い切るG氏は40代の米系外資系証券マンで、東大法学部卒。片や本日の主役A氏は30歳。同じく東大法学部を卒業後、総務省入省。ソース顔に銀縁メガネが、いかにも高級官僚たる雰囲気を醸し出しています。

 さて、早速始まった恋愛トークでは、好きな男性のタイプを順々に聞かれ、水谷が「仕事ではSキャラだけど、プライベートはM。Sの優良物件お待ちしていま~す」と言うと、A氏はSっぽい笑みを浮かべ、機嫌よく体を向けてきました。しかし、「薄いカオが好きなんです」と続けると、ガッカリ。

 それでも、水谷の友人のパパが某県知事に当選した話を振ると、「近いうちに、こいつも出るんじゃないかな」とG氏に肩をポンと叩かれたA氏は、まんざらでない表情に変貌。”自分好き”ぶりがうかがえます。

 ちなみに、官僚出身の政治家は多いですが、総務省入省→地元の有力者の令嬢と結婚→出馬という、黄金のパターンがあるのだとか。そんな高級官僚の妻を希望する人のために、A氏に「女の子につくってほしい料理」を聞いてみると、答えは「カレー」。このハードルの低さは、多くの女子に希望を持たせることでしょう。官僚とて公僕、国民には優しくなければいけません。

 その後、合コンは、お色気なしの「霞ヶ関トーク」に。水谷も、これまでほとんど接する機会のなかった職種に興味津々で、主な省庁について語ってもらいました。まずは、元CAの水谷が最も興味がある国交省について。

 「ここは、空港の発着枠を握っているからね。航空会社への権限は絶大だよ。JALはナショナルフラッグの意識があって、堅いイメージがあるな。プライドも高いし、融通が利かない。ANAのほうが、うまく立ち回っているよね」と、航空会社の評価までする冗舌ぶり。お次は農水省。

 「JA、農中はキャッシュフローがすごいし、巨大な票田だから、永田町への発言力が強い。
霞ヶ関はやりづらいと思うよ」。外務省は「プライドが高くて家柄のいい人が多い」。財務省は「国がどうあるべきかを考えているヤツが多い。巨額のお金を動かす霞ヶ関の中の霞ヶ関」。

 そして、自身が所属する総務省は「ほかの省庁に比べ業務が幅広く、いろいろな仕事に携われる。地方に行くこともあって、地域住民との付き合いも多く、地元から好かれると、『ウチから出馬してくれ』といったこともある」んだとか。

 ここで水谷、国民にも放送業界にも評判がいまいちの、総務省主導の地デジ移行について聞いてみました。国民はテレビの買い替えを迫られ、放送業界は巨額な設備投資が求められる、この政策のメリットとは?

「高画質で双方向データ送受信が可能になるけど、一番の理由は、電波は限りある公共財産であること。現状、電波はすごく混み合っていて、これ以上使えない状態になってるんだ。デジタルは、アナログに比べて電波を有効に使える。テレビの買い替えで、内需拡大も期待できるしね」

 まさに、国家公務員上級試験向きの回答。それでも、すべての質問に面倒な顔ひとつせず答えてくれて、空いたグラスも片づけてくれたA氏。プライドの高さをのぞかせる一方で、公僕ぶりも板についている彼に尊敬の眼差しを向けていると、「今日のコイツ、いつにも増して働くな~」と、G氏のツッコミ。庶民の人心を掌握するのは、有能な官僚にとってはお手のもの!? 果ては政治家か事務次官か。A氏の将来に注目です。

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◎合コンメンズ判定★★★★☆
 マスコミに叩かれまくる官僚ですが、同年代の大手企業サラリーマンより薄給で長時間残業が続く中、国政、外交をアツく語る姿にジンと来ました。今は厳しくても、また、ポスト競争に敗れても、いつかは民間に厚遇で迎え入れられる立場。結婚相手として魅力的です。プライド高めですが、おくてなので女性から積極的に話しかけても大丈夫。 派手さより、上品でおっとりした雰囲気が好まれます。イマドキの若者の中では突出した野心家で、国や国民のために、という使命感や正義感、倫理観に敬意を表して、星4つを進呈しま~す!

◎今月の合コン必勝服
 高級官僚には、清潔感漂うシルクブラウスで深窓の令嬢をアピール。合コン途中、門限を気にして早退すれば、彼の脳裏にはピンクの髪飾りが焼きつきます♪

水谷 舞(みずたに・まい)
大学卒業後、日本航空入社。NY、パリ、ミラノ便など、国際線ビジネス、ファーストクラスを中心に約5年間乗務。現在はレポーター、女優業の傍ら、「合コンは最高のエンターテインメント」をモットーに、”合コン総研アナリスト”として活躍中。公式ブログ「MY FAVORITE THINGS」も随時更新中。

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最終更新:2019/05/17 21:13
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