実はもともと”ゼロカロリー” 新・三ツ矢サイダーは元祖より不健康?

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健康的イメージを訴求するためのボトルデザ
イン?

 夏も近いからか、カロリーゼロにはじまり、カロリーオフ、ローカロリー、カロリーカット、低カロリーと、カロリーの嫌い炭酸飲料がやたらと目につく。

 コカコーラzero しかり。カロリーゼロのコーラ「ペプシネックス」(サントリーフーズ)、特定保健用食品「へルシア」シリーズの「スパークリング」(花王)、カロリーと保存料ゼロの「コカ・コーラ プラス」(日本コカ・コーラ)、ファンタの最新商品であるカロリー・糖類ゼロの「ファンタ ゼロ サイダー」(同)。そして、カロリーゼロ! 糖質ゼロ! 保存料ゼロ!の「三ツ矢サイダー オールゼロ」。

 よいことを言い過ぎる商品には何かカラクリがある!……わたしは、こういったCMリテラシーを考えるのが大好きだ。

 5月末から、東山紀之(少年隊)がCMで「三ツ矢サイダー オールゼロ」をごくごく飲んでいるのが目に入ってくる。

 1884年(明治17年)発売の「三ツ矢平野水」が始まりの三ツ矢サイダーは、夏目漱石や宮沢賢治も飲んだと言われるロングセラー商品。

 新商品PRの際、東山は「126年という伝統と”オールゼロ”という進化に参加できたことをうれしく思う」「カロリーを気にする方でも安心してごくごく飲める。僕も”オールゼロ”と一緒にこれからも体脂肪率9%を維持していきたい」と語っていた。

 体脂肪9%。年齢は42歳。メタボなんてほどとお~い体。わたしは同じ学年だが、同窓会でこんなに見た目かっこよく歳を重ねている男が現れることはない!

 特許技術で、後味にすっきり感を出せたというこの新サイダー。爽快感を期待しつつ飲んでみたものの、なんとも甘ったるい。

 「三ツ矢サイダー オールゼロ」の原材料名は、食物繊維(ポリデキストロース)、果糖、香料、酸味料、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)。100ml当り 42kcal、 糖質0。

 中吊り、テレビCMをじっと見ていると、カロリーゼロと糖質ゼロの横に「*」印を見つけた。そして、小さな文字で「栄養表示基準による」とあった。なんだ、この説明は!? 気になるではないか……。

 アサヒ飲料お客様相談室に電話して、小さな小さな説明文字のことを聞いてみた。
 
「栄養表示基準で、100mlあたり5kcal未満の場合、ほぼゼロに等しいということで、0と表示してよいという決まりがありまして、0と表示しておりますが、実際には2kcalでございます」

 カロリーゼロのことをつっこもうと思っていたら、ぺらぺらと正直に答えてくれた。きっと想定された質問なのだろう。

――2kcalとわかっているのであれば、0ではないのだから2と書くべきでは?

「商品を最大限アピールすべく、そのように表記させていただいているのですが、そのような意見も貴重ですので、開発担当者に申し伝えたいと思います」

 ゼロという数字を押し出したいため、栄養成分表示をよりどころにしているようだ。通常商品と原材料を比較したくて、サイト内を探してみたが、なかなか見つからない。商品紹介の横に原材料をいっしょに載せればいいのに、「原料、栄養成分」 のところでやっと見つけた。原料についても、積極的に教えたくないようだ。

 食品添加物(香料、酸味料、甘味料のアセスルファムKとスクラロース)もなかった126年前に出ていた三ツ矢サイダーの原料について、前出担当者に聞いてみると、「天然に湧き出ていた鉱泉で、もともとは炭酸水だけです。砂糖は入れておりません」とのこと。

 甘味料の後味をすっきりさせる特許製法を使用した「オールゼロ」は、”126年目の新発売”にふさわしいこだわりの新商品だというが、発売当初から「ゼロ」にこだわって売っていたのである。

 これは、進化か、それとも後退か……。ホントのカロリーゼロの元祖を飲んでみたい。ぜひ、作って販売してほしいとアサヒ飲料にお願いしておいた。

 カロリー面だけでいえば、通常の「三ツ矢サイダー」(砂糖類「果糖ぶどう糖液糖、砂糖」、香料、酸味料)のカロリーは、100ml当り 42kcal。安全性もよくわからない食品添加物の人工甘味料入り「ゼロ」より、40kcal(42kcal-2kcal)多いだけの、通常の「三ツ矢サイダー」を飲めばいいのでは?

 と思っていたら、米総合情報サービス「ブルームバーグ」で、1日に1缶以上のソフトドリンクを飲む人は、メタボリックシンドロームのリスクが44%高く、カロリーゼロでもリスク変化はなかったと報告していた(記事参照)。 ただし、ダイエットドリンクについてはさらなる研究が必要だともいう。

 わたしの体脂肪率は29%。とほほな数字だが、炭酸飲料はそうそうがぶがぶ飲めるものではない。いずれにしても、炭酸飲料の飲み過ぎはよくないということだ。
(山中登思子)

執筆者プロフィール
美味しさ&環境通販「通販あれこれ」スタッフ・山中登思子&小泉まき子。

通販あれこれ
山中登思子(編集家、『買ってはいけない』企画&編集&執筆者)&小泉まき子(商品プロデューサー)が、全国津々浦々から探し出した選りすぐりでこだわりの商品、仕掛け人たちをプロデュース。200万部近く売れた『買ってはいけない』から10年。このサイトでは、当時から言われ続けてきた「だったら、何を買えばいいの?」に答えていく。

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