[連載]亀井百合子の「オシャレな女に憧れて」

ああ美しい! 石橋貴明そっくりの娘・穂のかは理想の娘だ!

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偉大なる父・石橋貴明

 ウッチャンの娘が「心音(ここね)」と命名され、年内に二世が誕生する松本人志のネーミングセンスが期待される今日このごろ。先週13日、石橋貴明の娘・穂のかの女優デビュー作『The Harimaya Bridge はりまや橋』が封切られた。心音ちゃんにしても穂のか(本名:穂乃香)ちゃんにしても、ファンシーでカワイイ名前だよね。命名時にパパは「自分に似る可能性がある」ということを考えなかったのかな。お笑いタレントなのに、自分のキャラや空気が読めないんだね。

 まあ、それはともかく『はりまや橋』である。公開初日、上映館のひとつ東京・新宿バルト9は穂のかファンでいっぱいだった……と言いたいところなのですが、昼間(16時40分の回)というのに、座席は2割程度しか埋まっていなかった。公開前、新人とは思えないようなメディアの”穂のかオシ”が展開されたにも関わらず大苦戦である。悲しき親の七光りの現実……。いや、これは穂のかのせいではない。もともと穂のかはそんなに出番が多いわけではない。いつのまにか穂のかの映画みたいに扱われていたことの方が間違いなのだ。

 演技の評価については置いといて、穂のかは本当によくできた娘である。「不美人・親の七光り・しかも石橋」という、およそ好感度には結びつかない三重苦を背負ってのデビューにも関わらず、それを逆手にとって「地味・父親を立てる・前妻の娘としての苦労をうかがわせる」ことで、いろんな攻撃をかわしている。すごい技だ。もうすぐ彼氏いない歴20年らしい。今ドキそんな子がいるなんて、オバサンたちは涙が出ちゃうよ。

 そんなおぼこい子だから、あちこちのインタビューで「オスカーをとりたい」「日本を代表する女優さんになりたい」「映画で地球を元気にしたい」などと大風呂敷を広げても、「身の程知らず!」なんて言わずに「夢を見るのは自由だよ」とやさしく見守ってあげたくなる。

 インタビューでは繰り返し石橋を讃えてもいる。「エンターテイナーとしての父は私の仕事の指針」「笑いのためならという仕事への真っすぐな姿勢を私も貫きたい」「私もパパに負けないブームを作ります」と、”父親”としてではなく”仕事人・石橋”として持ち上げる。

 今や石橋は80年代の化石のような存在だと思っていた。おもしろい・おもしろくないという次元を超えたタイムカプセルの中で生きている。そんな父親を、穂のかは「キャラクターを絶対に曲げないところとか尊敬します」と語る。そうか、あのゲストに対する古くさいイジリ方はあえて変えていないんだ、古典芸みたいなもんなのか、と納得させられた。

 石橋と木梨憲武は長らく長者番付の常連だった。記憶にはなかったが記録は残っていた。遠い昔のことのようだが、2005年でも上位だ。その後は高額納税者公示制度が廃止されたため不明だが、もしかしたら現在も上位なのかもしれない。とんねるずにまつわることは、つい何もかも80〜90年代前半のことと思ってしまいがちだが、それは石橋に時空をゆがませる力があるからだ。石橋が画面に出てくるだけで。25年前にタイムスリップできる。

 今回、穂のかのおかげで石橋は現存する生き物だということが確認された。そして、二世がデビューする年齢になり、そのことをメディアが騒ぐほど今も人気があるということもわかった。生真面目な娘のおかげでイメージもアップした。”親の七光り”と世間は揶揄するが、穂のかはそれを反射させて父親をも照らしている。家庭の事情から父を憎む気持ちは「今でもある」と語るが、それでも娘は父親を立てる。シリアスなシーンでは観る者に父親のコントを彷彿とさせる。なんてよくできた娘なんだ。ベストファーザー賞ではなく、ベストドーター賞というものがあるとするなら、穂のかにぜひ贈りたいと思う。
(亀井百合子)

亀井百合子(かめい・ゆりこ)
1973年、東京都の隣の県生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスライターに。ファッション誌やカルチャー誌のライター、アパレルブランドのコピーライターとして活動中。

『ほのちゃんにはがはえた』

お父さんが穂のかのために歌ってるみたい

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