[女性誌速攻レビュー] 「an・an」5月20日号

岡田クンの写真集化している!? an・anの英会話特集

2009/05/13 17:23
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「an・an」5月20日号/マガジンハウス

 今週の「an・an」の特集は「こんどこそ 話せる英語をマスター!」。『英語でしゃべらナイト』(NHK)もレギュラー放送が終了した今、「夏休みの海外旅行を前に英語を学びたいという女性」をターゲットにしたのでしょうが、折しも新型インフルエンザ&大不況! きっと編集会議ではノリノリで企画を進めていただろう編集者のみなさんを思うと、ちょっとかわいそうな気も……。

 でも、梅雨に入れば湿度に弱い新型インフルのウイルスは勢力が落ちると言われているし、不況だからこそ、英語力を身に付けてスキル(キャリア)アップしたい! という人もいるかもしれません。さ、気を取り直して、英会話特集をチェックしてみましょう!

<トピック>
◎岡田准一がLAで英語コミュニケーションに挑戦!
◎話せない、聞きとれないを徹底攻略、夏までに英語マスター2か月計画
◎上達の近道はやっぱりLOVE 恋を育てるフレーズ42

苦しい企画の時こそ登場!? an・an流、ジャニーズ活用術

 今回の企画の目玉はなんといっても「岡田准一がLAで英語コミュニケーションに挑戦!」。10代のころ集中的に英会話を勉強していたという岡田クンを引き連れて、いざロサンゼルスへ。ホテル、美術館、レストランなど様々な場面で英語を駆使して観光を楽しむ岡田クンの会話を英語と日本語で文に起こしただけ、という苦しい展開。

 頼みの英会話も「Check in,please」「I reserved two nights」など、うす~い内容をわざわざピックアップ。主役が岡田クンじゃなかったら、英会話特集の企画としては成り立たない気も。そういえば今年に入ってからのan・anは、「セクシーを呼びさませ!(亀梨和也)」「ピンチを生き抜くスキル(松本潤)」と苦しい企画の時はジャニーズタレントでごまかしているような気が……。

 ま、今回の企画に関しては、アメ車を前に立っている岡田クン、美術館でアートに触れる岡田クンなど、ふんだんに写真を使って岡田クンのかっこよさを引き出しているので、これはもうある種の写真集だと思って、目の保養に眺めましょう!

英語を使えば、心までアメリカナイズ!?

 続いて注目の企画が「上達の近道はやっぱりLOVE 恋を育てるフレーズ42」。外国人の彼との出会い、デート、ケンカなどの様々なシチュエーションにおける、お役立ちフレーズを紹介するコーナー。外国人とのコミュニケーションの基本は、「自分のハッキリ言わないと、相手に伝わらない」とはよく聞きますが、例題に出てくる会話は恐いくらいにズバズバ攻めてます!

(出会い編)
「Haven’t we met before?」(私たち、前に会ったことない?)
「Sorry,I don’t want to talk to you any more」(悪いけど、これ以上話したくないわ)

 上の文句はバブル世代が多用しているのをよく聞きますが、今だにこれが通じるとは世界って広いですね! 下は「嫌な誘いを断る」場合の例なのですが、逆に自分も言われる可能性が大きいってこと。こんなこと言われたら、1週間は引きこもりそうです……。

(告白編)
「I’m really fond of you」(あなたのこと、とても気に入ってるの)

 あまりに上から目線なので、心までforeignerにならないと、このセリフは言えなそうです。外国人と付き合う時は強気が一番っていうことですね。勉強になります!

バイリンガルのマネはキツい

 モデルも歌手も今や芸能界はハーフやバイリンガルの宝庫。その中からクリスタル・ケイ(以下C)とSHELLY(S)の幼馴染コンビが買い物に出かける中で、日本語・英語が入り乱れる「クリ流ガールズ英語」(an・an命名)を学ぶんだそう。その中身を見てみると

S:ひさりぶりじゃん? whachu been up to(最近なにしてたのー)??
C:先週はsuper busyだったよ。
S:大丈夫? Don’t over work yourself!(働きすぎはよくないよ)
C:まあねー、でもI love what I do!(好きでやってるんだし)

 こんな会話が延々と……。これは間違いなくバイリンガルな人たちが「思わずポロっと英語が出ちゃった」ことがかっこよく(?)見えるだけで、ネイティブジャパニーズでこの会話だったら、本当に恥ずかしいだけです! ハーフ(&バイリンガル)ブームだからって、簡単に企画を通しすぎ!

 一通り読んでみても、あまりにも実用的がない今回のan・an。これだけ海外留学や英会話専門誌が出版されているのだから、内容の充実を求めるのは酷かもしれませんが、まだ旅行シーンなど限定的な場面での会話術に特化してくれた方が親しみやすかったかも。ま、本格的に英語を学びたくなったら、専門誌を読みま~す。

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最終更新:2010/01/28 17:17
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