「小悪魔ageha」×「MEN'S KNUCKLE」編集長対談(後編)

「男目線」は関係ない! 「小悪魔ageha」成功の秘訣

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「小悪魔ageha」09年2月号より

前編はこちら

生き物としての男女の差
それがモテに対する違い

倉科 僕、「メンナク」をファッション誌って言われると、いつも訂正してるんです。これは男として、オスとしてモテるためのカルチャー誌であってファッション誌じゃないと。だから「モテたい奴はこれを読め、200%確実にモテるから」っていう想いが強い。でも「アゲハ」は「モテ」って言葉、絶対使わないですよね?

中條 そうですね。だって「モテたい」っていうのは男の人の考え方だと思うんです。女って「不特定多数に好かれたい」っていう願望はあんまりないと思うんですよ。好きな人に愛されるってことが大事なだけで。だから「アゲハ」には男目線なんてなくていい。


倉科 だけどほかの、「CanCam」(小学館)とか「ViVi」(講談社)とかの赤文字系女性ファッション誌なんかだと、「モテ」って言葉がしょっちゅう躍ってますよね。

中條 あれは、だから男の人が作ってるんじゃないですか?(笑)私は赤文字系雑誌読者の生態がわからないし、もしかしたら「合コン行って電通マンをゲットする」みたいな文化があるのかもしれないけど、私が知ってるこっち側の文化は「モテ」は関係ないんです。

倉科 禁句にしてるんですか?

中條 うーん、というか、そう思ってないことは書きたくないっていう。

倉科 やっぱりそれはオスとメスの差かな。男の本能っていうのは誰に対しても種まきたいけど、女の人はそうじゃない。でもこっちは男性誌なんで、わりとストレートでいいのかなって。男の子でもいますよ、「モテるためにこういう格好してるわけじゃない」っていう子。でもわけを聞いてみると「同性からの支持を得たい」と。でも男にモテる男っていうのは、女性にもモテるじゃないですか。だから男なら行き着くところは一緒なのかなって。

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中條 そうですよね。でも女の子の場合は、同性に好かれる女って、別に男に好かれるわけじゃないですからね。逆に「アゲハ」の格好って、男受けは悪かったりしますから。

倉科 我々の雑誌はよく、似てるとか、同列に語られることが多いですけど、もしかしたらすごい対照的なところにいるのかもしれない。

中條 ホストの子が髪の毛をすごいイジるのって、女の子の目を意識してるんでしょうけど、キャバの子があんなに髪を”盛ってる”のはお客さんのためってわけじゃない。むしろ迷惑なくらい盛ってたりもしますからね(笑)。

倉科 そこには生き物としての差があるんじゃないかって思いますよね。「モテたい」っていう気持ちをそのまま言うことはエゲツないんだけど、ウチはあえてそこはストレートに言ってます。でも「モテ」に関しては立場が違うけど、根っこっていうか生き方はアゲハと一緒だっていう意識はありますよ。

雑誌業界が今見習うべきは「チャンプロード」!!

中條 雑誌自体、去年は休刊が多かったですよね。

倉科 業界全体に元気がないからね。

──もうずっと不況だといわれ続けてていますね。その中で元気があるといわれている2誌の編集長として、今年はどうなっていくと思ってますか?

倉科 状況的には、そりゃまずいとは思いますよ。だけど、ある意味すごいチャンスでもあるんじゃないですか? オリジナリティがあるものさえ出せば、読みたいなって思ってくれる読者はいると思うんで。勝てるチャンスはいくらでもある。

中條 さっきも言ったみたいに、マネしてるだけでは淘汰されていきますよね。例えば私たちと同じ毎月1日発売の女性誌って、どれも表紙がピンクでキラキラしてるんです。雑誌売り場を見てみるとどの雑誌もみんな一緒って、読者に対して失礼じゃないですか。「もっと読者の子たちに楽しみとか刺激を与えてあげよう」って意識を私たちが持たなきゃ、雑誌業界自体がダメになっちゃう。

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倉科 新しい企画を出しても、それが通らない会社もあるんでしょうけどね。

中條 でもミリオン出版さんは私の若い頃と変わらず、「実話ナックルズ」みたいな、「ブン殴る」系の雑誌をちゃんといまだに作ってるじゃないですか。それが許される会社があんまりないってことなんですかね。

倉科 ウチはスキマ産業じゃないと勝てないっていうのが、どうしてもありますからね。

中條 それにしても、大手出版社さんはバイク便とか使いすぎなんですよ! あんなに出してたら、そりゃ雑誌潰れますよ。私なんか若いとき、彼氏が浮気してて、本当はそっち行きたいけど、泣きながら自分でデザイナーさんのとこに持ってってたのに……。

倉科 (笑)。部数下がってきて焦って緊張して、作り込めば作り込むほど悪循環に陥ったりするんですよね。ウチは毎月、売り上げを確認する会議をやるんですよ。それでちょっとでも数字が落ちてると、胃にプレッシャーがかかる(笑)。辞書を作れっていうなら校正をしっかりしようとか思いますけど、雑誌の場合はそうじゃない。それよりも、もっと遊び心がないと。

中條 だからもっと「チャンプロード」(笠倉出版/クルマとバイクの専門誌でありながら、「国内唯一のヤンキー誌」を標榜する月刊誌)みたいな雑誌が出てきてほしいですよね。占いのページとか、載ってるファッションも10年間、全然変わってない(笑)。

倉科 あのスタイルの潔さみたいなものはすごいですよ。「継続は力」っていう言葉あるじゃないですか。僕自身この言葉はすごく好きなんですけど、あの雑誌はまさにそうで。一時期売り上げも落ち込んだけど、ほかのヤンキー雑誌が消えていく中で生き残って、今やその手のファッションとかグッズの広告は独占ですよ。

中條 だって、ほかに代わりの利かない雑誌じゃないですか。文字の大きさがバラバラだったり、リード文だか本文だかわからなかったり、編集者の立場から見ればどうかなって思うところもありますよ。でも読者が求めてるものが、ちゃんとそこには載ってる。誰が求めてるかもわからない雑誌が、世の中には溢れすぎてるじゃないですか。

倉科 そう、それを見つけていくことが大事なんですよ。「チャンプロード」で話がまとまっちゃいましたね(笑)。

なかじょう・ひさこ
1978年、東京都生まれ。大学卒業後、英知出版(現・インフォレスト)入社。数々のギャル雑誌に携わる。06年11月から月刊誌「小悪魔ageha」の初代編集長。

くらしな・のりひと
1963年、東京都生まれ。25歳でえミリオン出版に入社後、ヤンキー誌、車・バイク誌などのティーン誌を中心としたライフスタイル誌を経て、04年「MEN’S KNUCKLE」0号でもある「G-STYLE」をスタートし、現在に至る。

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